1 Min. Read

メッセージ革命はQRコード2.0時代の到来を告げることができるのか?

Avatar Shani Rosenfelder Jun 22, 2016

QRコードを過去のものとして葬る前に、一つ事実をお知らせします:中国では今、スマートフォンでスキャンして特定のコンテンツを表示できるこの小さな四角いバーコードがブームになっています。アジアでのQRコードの人気沸騰には、メッセージアプリから派生しQRコードの革新的な使用法のおかけで成功したといっても過言でもないWeChatが直接的に関連しています。月間7億人のアクティブユーザーがそのことを明確に立証することができます。

果たして、WeChatと中国は時代を先取りしているのか、それとも単にこの特殊な市場に限ったQRコードの人気なのでしょうか。また、西欧諸国は現実とデジタルの間を結ぶ術を、この市場から学ぶことができるのでしょうか。もしWeChatが辿る道が世界の指標であるのなら、これはとても良い事例となる可能性があるでしょう。

すでに始動開始: スキャン可能なプロフィールコード

初期のQRコードが西欧諸国で浸透しなかった最大の理由は、主要なアプリやモバイルプラットフォームにQRコードが組み込まれることがなかったことです。QRコードは専用のサードパーティアプリが必要でした。これらのQRコードを簡単に読み込む方法がなかったこと、またはこの面倒なやりとりに明らかな価値を見い出せなかったことが、ユーザーがQRコードを利用しない大きな理由でした。これとは対照的に、WeChatはQRコードリーダーとユーザー価値をそのプラットフォームに埋め込んだのです。スキャンプロセスはユーザーのカメラでシームレスに処理されます。このエクスペリエンスが、QRコードとの対話方法とその価値を中国市場に浸透させることになったのです。

今や、Facebook Messenger、Snapchat、Kikなどの主なメッセージアプリがWeChatのモデルに追従し、中国のこのワンストップショップ型プラットフォームのエンゲージメントのレベルに到達しようとしています。潜在的な使用事例には、コミュニケーション、アカウントや連絡先情報の共有(スマートフォン間、スマートフォンとウェブ間)、ショッピング、送金(WeChat Payments経由で自動送金)、さらにはオフラインPOSでの支払などがあります。

 

これらのメッセージアプリがWeChatのレベルに到達するにはもう少し時間がかかりますが、すでにFacebook MessengerSnapchat、およびKikはスキャン対応のプロフィールコードを追加しました。この仕組みとしては、各ユーザーが自分のプロフィール写真の一部としてカスタムQRコードを持っており、特定ユーザーをフォローしたい場合は、モバイル端末のカメラでそのユーザーのコードをスキャンするだけで、即座にそのユーザーと繋がることができます。

プロフィールコードのスキャンは、個人に限定されているわけではありません。繋がったり、対話を始めたい企業とも、コードを一度スキャンするだけで繋がることができます。これは、オートメーション(自動化)のトレンドともうまく結びつき、必要なものを必要なときに確実に提供してくれるよい傾向でしょう(例:フライトの搭乗券など)。

https-%2F%2Fblueprint-api-production.s3.amazonaws.com%2Fuploads%2Fcard%2Fimage%2F53190%2Fmessenger_codes

次のレベルに進む

これらの機能がQRコードを西欧諸国に呼び戻すことに繋がるかどうかはまだ定かではありませんが、少なくともひとつの重要な条件である「トップアプリの組み込み機能として提供されていること」の一部は既に満たされています。このトレンドを前進させ、企業とユーザーを結び付ける活気あるエコシステムを構築するには、ペイメントなどの基本的な取引を可能にするシンプルなQRコードの組込みメカニズムが追加される必要があるでしょう。そうすることで、メッセージングアプリやモバイルに多大な投資をしている他のブランドにとって大きなステップとなるでしょう。

QRコードを普及させるためにはマーケターは何ができるでしょうか。その手掛かりとなるのは、中国企業がユーザー獲得キャンペーンの推進に安価で便利なツールとしてQRコードを利用しているその方法と理由を理解することです。

1) 簡単で使いやすいこと: 残念ながら、多くの小売業者やブランドは、QRコードは消費者向けに使いやすいものにする努力を放棄しています。例えば、ウェブサイトにたどり着かない、有効期限切れのクーポンが表示されるなどの使いづらさは、QRコードに対するポジティブなイメージを永久的に台無しにしざる負えません。QRコードを使ったプロモーションを行うだけでは十分ではないのです。QRコードを使うことでユーザーが嬉しくなり、もっと使いたくなるような価値を提供することが重要です。

マーケティングの観点からすれば、バス停の広告にQRコードを印刷するのは簡単ですが、簡単なのはそれだけです。スキャナーをダウンロードし、それを使えるようにして、URLを読み込む。これではユーザーにとって手間がかかりすぎるのです。インターネットの接続が信頼できない地下鉄や飛行機の中、ユーザーが車を停止させてQRコードにアクセスできないようなハイウェイ沿いの広告板などにQRコードを設置しても、優れた顧客エクスペリエンスは生まれません。同様に、多くのQRコードが、モバイルフレンドリーでないランディングページや、ユーザーにはほとんど価値のない情報しか存在しないページにリンクされているため、劣悪なユーザーエクスペリエンスしか得られず、QRコードが浸透しない原因となっています。

対照的に、中国の小売業者はQRコードを可能なかぎり使いやすくし、すべてを適切な場所で利用できるようにしています。例えば、Alibabaでは、ビジターが300点以上のブランド製品をスキャンすると、それらが自動的にオンラインショッピングカートに追加されるようにし、シームレスなショッピングができるようにすることで、ホリデーシーズンのショッピングを能率化しています。それに比べて、米国の小売業者は単に広告を配信したり、セールスイベント中にブラウズした買い物客に対して少額のディスカウントを提供するといった程度のことしかしていません。QRコードは現実の世界をモバイルとデジタルの領域に結び付ける機能を提供する、という点を忘れてはいけないのです。そのため、極めて大きな価値のあるクロスチャンネルのエクスペリエンスを提供することにフォーカスする必要があります。

2) QRコードを見せるのではなく、アクセスできるようにすること!QRコードがまだモバイルマーケティングに出始めた頃、企業は露出することが多くのトラフィックを生み出すという願望のもと、あらゆる場所にQRコードが晒され始めました。アプリマーケターや小売業者からすると、このアプローチは決してうまくいきません。TVコマーシャルにQRコードを含めるやり方は、時間の無駄でしょう。TV画面に2~3秒間だけ表示されるQRコードをクリアにスキャンすることができるユーザーが一体どれだけいるでしょう? Wi-Fiがない場所に貼られたポスターや、スキャンするには遠すぎる場所(地下鉄の駅の線路の向こう側や、上の方の空間)にある広告板に設置されたQRコードについても、しかりです。

plane-qr-code

新規ユーザーにアプリを使ってもらうためにQRコードを使用したいのであれば、できる限りユーザーがそのコードにアクセスしやすくしてください。単に遠くからユーザーに見せるだけではいけません。中国では、QRコードは適切な場所のすぐに手の届くところにあります。ホテルのドアハンガーや、ファーストフード店のレシート、お店のレジの列の壁、Tシャツや、特定ブランド用にプロモーターが着用する衣服の上など、あらゆる場所にQRコードが見られます。

3) 適切な測定・最適化を確保すること: QRコードキャンペーンを測定する最良の方法のひとつは、ディープリンク技術を含めることです。作成したQRコードのリンクから獲得ユーザー数を追うだけでなく、優れたユーザーエクスペリエンスを生み出すことができます。これは、リエンゲージメント広告やユーザー獲得広告(この場合はアプリストアへ誘導後ディープリンク先の指定ページへ遷移)の一環として、特定のランディングページにユーザーを導くことで実現されます。さらに、どのプロモーションやCTA、そしてどのユーザー経路が最高のコンバージョンとロイヤルティをもたらしているのかを追跡することで、自社のQRコードへのアプローチやマルチチャネル戦略を最適化し、最高のユーザーエクスペリエンスとマーケティング実績を達成することができるでしょう。

まとめ:中国市場はQRコードの真の可能性を既に理解している可能性があります。西側諸国では極めて大きな将来性の兆候を感じています。Facebook Messenger、Kik、Snapchatなどのメッセージアプリが既に道を切り開いており、アプリマーケターは、QRコードを賢いエンゲージメントツールとして上手に利用することでこの潮流に乗ることができるでしょう。

過去の失敗を引きづって、QRコードをマーケティングに活用することを躊躇う必要はありません。とりわけ人気のアプリと抱き合わせて自社商品のコンバージョン率を引き上げることができるのであれば、なおさらです。そして最も重要なことは、広告効果を測定し、その結果から学ぶことです。何がうまくいっているのかを学び、次への足場にすることです。失敗についてはその理由を明確にすることで、前進することができます。ユーザーやお客様は、モバイルと現実の両方の世界で行動しています。QRコードを使えば、あなたのビジネスもそれが実現できるでしょう。