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CTVおよびOTT測定について掘り下げる

Avatar Larissa Klitzke Jan 23, 2019

オーバー・ザ・トップ(OTT)に関するブログシリーズ第1回では、用語の定義、AppsFlyerのOTT測定統合の紹介、さらにOTT市場で注目すべき主な傾向について説明することで、アドバンスドTVの状況に光をあてました。パフォーマンス広告主にとって、アトリビューションの方法を明確にすることはOTTテスト戦略を決める最初のステップとなります。そこで本稿では、OTTとコネクテッドTV(CTV)のアトリビューションに技術的な焦点を絞ってアドバンスドTV測定のトピックについて詳しく説明していきます。

テレビ測定の概要

これまで広告主は、従来のテレビ測定の限界に長いあいだ甘んじてきました。デジタルチャンネルの場合トラッキングURL、ピクセル、ポストバック、およびS2S/SDKの統合に依拠して、広告のエンゲージメントとコンバージョンで1対1の確定的な測定を行いますが、従来のテレビは確率的アトリビューションに依拠しています。テレビ広告主は、テレビ視聴率とニールセンのパネルデータに基づいた、人口統計別(例:18~34歳の年齢層)の推定インプレッション配信に関する標準レポートを受けとります。しかし、インプレッションの影響を理解したい場合には新たな調査に投資する必要があります。これは通常、認知度の向上、顧客獲得、売上などの相関指標に対するテレビの影響を推定するため、増分分析や有料企業調査などで実施されます。AppsFlyerは、時間および位置ベースの信号を使う同様の手法で、モバイルインストールのテレビ広告へのアトリビューションを追加料金なしで実施しています。

CTVの状況について見てみましょう。インターネット接続は、同じ世帯内でテレビ広告とクロスデバイスアクションの間のより正確なつながりを把握できるようにする可能性を秘めていますが、実際の人ベースのアトリビューション方法はまだ確立されていません。AppsFlyerでは、CTV広告と同じプラットフォームで発生するOTTアプリダウンロードについて確定的なアトリビューションを提供していますが、現在のところ、CTV広告から他のデバイスへのアトリビューションは、従来のテレビと同様の確率による方法に依存しています。一部のマーケティングクラウド企業では、CTVからの高度なクロスデバイスアトリビューションを提供するため、世帯およびユーザーベースの信号を使用する「アイデンティティグラフ」を提供し始めています。ただし、これらの製品はまだ主要なMMPとは統合されていません。

確定的測定:SDK/S2S 統合

CTV広告と同じOTTプラットフォームで発生するOTTアプリダウンロードの全体的なアトリビューションについては、信頼できる選択肢が現在2つあります。

1) 各プラットフォームプロバイダとの直接の統合 :データパスバック用(複数プラットフォームで広告を出す場合には手作業で面倒なプロセス)

2) 一元管理されたアトリビューションパートナーとの連携 (例:AppsFlyer)

AppsFlyerとの統合により、広告主は各OTTプラットフォームプロバイダからの個別のレポートを集約するのではなく、すべてのOTTインストールを1か所で確認することができるようになります。分析プロセスの合理化に加え、AppsFlyerではさらに高度な測定オプションも提供します。無制限のアプリ内イベントやカスタムのアトリビューションウィンドウを設定し、OTTメディアソースをシームレスに統合してOTTプラットフォーム間でのより深い洞察と標準化を促進します。当社は現在以下の直接統合を提供しており、今後さらにプラットフォームを広げていきます。

OTTの種類プラットフォームSDKS2S備考
ストリーミングボックス/スティックFire TVSDKにはストア以外のAPKが必要
RokuSDKにはストア以外のAPKが必要
S2Sにはセグメント統合が必要
Apple TVなし
ゲーム機Xboxなし
スマートTVRoku TV開発中
Samsung
LG
Android TVAndroid TVにはNvidia、フィリップス、シャープ、TCL、東芝、Skyworthを含む

OTTアプリをAppsFlyer SDKと統合すると、統合メディアソースの有料アトリビューションを数クリックで有効にできます。またオプションとして、サーバー間(S2S)統合により、最適化のためにAppsFlyerイベントを各OTTパートナーおよびメディアソースに返すことができます。

確率的測定:リフトテストとデバイスグラフ

確定的測定は常に確率的方法よりも正確ですが、広告主によっては、CTVキャンペーンの影響をより広く把握できるような補足の分析に投資することが求められ場合があります。これはOTTアプリ所有者だけでなく、CTV広告を使用して認知度を高めたいモバイルアプリの所有者にも有用です。特にモバイルパフォーマンスの広告主にとっては、製品の検討やアプリのインストールへの影響を考慮せずにCTVキャンペーンを実行するのは無駄に思えることでしょう。

幸運なことに、複数のメディアパートナーやマーケティング分析会社がこの願いを叶えるソリューションを提供し始めています。これには2つの主な方法があります。(1) コンバージョンリフトテスト、および (2) クロスデバイスグラフです。

(1) コンバージョンリフトテスト

コンバージョンリフトテストが実行できるのは、複数のデバイスでメディアを実行しているDSPのみであり、テストを正確に行うには他のメディアをオフにする必要があります。始める前に、DSPは対象のオーディエンスを実験群と対照群に分けます。実験群には広告が表示され、対照群にはプラセボ広告が表示されます。キャンペーン終了後、広告主は実験群と対照群の間のインストールコンバージョン率を分析し、広告露出の影響の可能性を把握します。これはCTVからモバイルへのeCPIのベンチマークに使用できます。

残念ながら、これらのテストは対照群に配信する広告にも予算が必要なため、多額の費用がかかります。この問題に対する同様の、しかし潜在的に安価なアプローチとしてゴースト広告があります。この方法だと、自社の広告以外に料金を支払う必要はありません。DSPはバックエンドで自社以外の広告にさらされるオーディエンスを無作為に抽出し、実質的な対照群を再現しようとします。ゴースト広告調査は非常に抑えたコストで付加価値として提供されるか(例:20万ドル)、プラセボ広告よりも安い定額料金で提供されます。

これらのアプローチはどちらも、選択バイアスの影響を受ける可能性がある相関分析に基づいています。そのためテスト間で異なる結果がでる可能性があり、正確な予測モデルには反復テストが必要となります。

(2) クロスデバイスグラフ

クロスデバイスグラフは、CTVからのクロスデバイスアトリビューションにおいて最も包括的なアプローチです。上の図は、広告主がDrawbridge、Tru Optik、Samba TV、Data + Math、Adobe、Oracleなどのデータ管理またはマーケティングクラウドのプラットフォームを利用してデータを集計した場合の筋書きです。通常IPがこのアプローチの主要な接続メトリックとなると同時に、デバイスID、ユーザーエージェント、時間、地理情報などの他のメトリックがデバイス間グラフ接続の正確さを検証するために使用されます。この結果としてマルチタッチ アトリビューション レポートが作成され、どのアプリのインストールがデバイスをまたいでメディアによって実行されたかが推定されます。すなわち、CTVからモバイル、そしてその逆です。

このアプローチの主な欠点はコストと正確性です。カスタム分析パートナーを関与させることで月額1万ドル以上の費用がかかります。この代わりに、付加価値としてクロスデバイス アトリビューションを提供できるDSPまたはプログラムパートナーを見つけることもできますが(例:Trade Desk)、パートナーにはそれぞれ、最低限の費用と制限をともなう独自の方法があります。コストを考えない場合、クロスデバイスグラフではコンバージョンリフトテストよりも正確な結果を得られる可能性がありますが、それでも確定的な方法ではありません。モバイルフィンガープリンティングと同様に、クロスデバイスグラフの関連付けはどれも割り引いて考える必要があります。

今後の展望

全体的に見て、CTVの測定は10年前のモバイルアトリビューションの”開拓”時代と違い、依然として非常に細分化されています。しかし、CTVの高い成長率は当然、時間の経過とともに技術的発展をもたらします。さらに、OTTアプリとモバイルの相乗効果により、アプリマーケティング担当者は遅かれ早かれOTTテレビのテストを開始することができるようになるでしょう。次回の記事では、広告機会と測定のベストプラクティスを掲載した、弊社とAmazon Fire TVとの統合について詳しく説明します。

AppsFlyerのOTT設定に関する詳細は、当社のサポートページ (Amazon Fire TV / Apple TV / Xbox / Android TV) をご覧いただくか、担当のサクセスマネージャーにお問い合わせください。また、AppsFlyerの専門家による無料コンサルテーションもご予約いただけます。