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2019年上半期だけで23億ドルを詐取、いまだ手を緩まない不正行為者たち

Avatar Shani Rosenfelder Jul 30, 2019

モバイルマーケターにとって、モバイル広告不正は避けようのない深刻な問題です。しかも、この問題が将来的に解決される目途は今のところ立っていません。

弊社調査による最新版『State of Mobile Fraud H12019』(モバイル不正グローバル調査レポート 2019年上半期版)によると、「アプリの不正インストール」は再び増加傾向にあります。月間の被害件数は2019年3月から60%増加し、2019年6月にはインストール件数の22.6%に達しました。不正の割合はすでに肥大化しており、今なお、かつてよりはるかに速いペースで増加しています。

 

2019年4月以降、アプリ不正インストールの形態は急速な進化を遂げ、脅威の波が再び押し寄せました。物理的なデバイス(モバイル端末)を必要とするデバイスファームからデバイスエミュレータへ、偽のSDK/アプリから本物のSDK/アプリへ、既存のSDKメッセージのコピーからエミュレータを使った偽のオープンソースOSへと、その進化は留まるところを知りません。 
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iOSとAndroidを比較すると、不正行為に対するセキュリティにおいて、プラットフォームの優劣は明らかです。Androidでの不正件数はiOSの6倍以上であるばかりでなく、その増加率もiOSの2倍となっています。

iOSに関しては、Appleの顧客に対する囲い込みアプローチとストア入会の際の厳格な審査プロセスが功を奏し、オープンなAndroid OSよりも安全な環境であると言えます。しかし、アジア、中でも不正率が世界最高のインドと東南アジアではAndroidが普及しているため、当該プラットフォームでの不正率が劇的に跳ね上がっているのです。

財務上のリスク

世界中のあらゆる業界が、2019年上半期だけで23億ドルものアプリ不正インストール の脅威にさらされています。これは数値化された直接的な被害だけであって、実際の被害額はこれをはるかに超えています。たとえば、虚偽データに基づく意思決定によって引き起こされた金銭的損害(たとえば、資金繰りの悪化)や、マーケターが不正行為者でないメディアパートナーと提携していたとすれば享受できたであろう逸失利益(いわゆる機会費用)について考えてみてください。たとえ広告料の支払いを否認することで、お金が戻ってきても、これらの被害まで取り戻すことはできません。

不正行為者たちは現在、インストール後もアプリ内で不正なアクティビティを繰り返すことでより多くの広告料をせしめる算段を立てています。たとえば、ショッピングアプリ内で大量の発注を繰り返し、その後に窓口から注文をキャンセルして、高い単価で広告料を詐取しようとします。実際、不正なインストールと不正なアプリ内イベントの比率は3倍に増加しています。2018年第4四半期には1回のインストールに対し、その後0.9件のアプリ内イベントが発生していましたが、2019年第2四半期には2.7件のアプリ内イベントが発生しています。この数値の上昇は、主にゲームアプリでの不正によってもたらされたものです。

ポストアトリビューション不正

不正を本当に良く知る人ならおわかりのように、全ての不正をリアルタイムでブロックできるわけではありません。これは不正スキーム自体が高度化しているためで、スクリプトやボットが実行する「個々の動作」自体からは、正否を判別できません。その場合、インストール後に標準的なユーザーが行う動作と矛盾するパターンが大量に確認されてはじめて不正が発覚します。

「個々の動作」自体からは正否を判別できない不正行為は、一定数を超えた時点で、高度なアルゴリズムによって、過去にさかのぼってフラグを付けなければなりません。いったん不正と認定されると、マーキングされたユーザーによるインストールは将来にわたってリアルタイムでブロックできます。AppsFlyerの推計によると、このインストール後にしか発見できない「ポストアトリビューション不正」の割合は現在16%に上ります。

 

結論

ここまでの考察は、モバイル業界で起きている重要なトレンドのほんの一部にすぎません。しかし、導き出されるメッセージは明らかです。インストールに前後して行われるモバイル不正は、私たちのエコシステム(業界全体)にとって、重大な脅威であるということです。

不正行為者たちは、常に新たな攻撃対象を探しています。たとえば、「偽装インストール率」が20%を超えるアプリは、Androidアプリでは35%もありますが、iOSアプリはいまだ17%にすぎません。

このような現実に直面しているマーケターは、自分たちのアプリ内におけるアクティビティの不審な変化に気づいた場合には、すぐに警戒度を高め、巧妙化をきわめる不正な攻撃から身を守るため、確固たる防御策を講じなければなりません。

不正行為のトレンドとベンチマークを、要因別・業界別により深く掘り下げるために、 『State of Mobile Fraud H12019』をダウンロードしてご覧ください

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