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コホート分析でデータから正しいインサイトを読み取る

Minnie Katzen Mayer Minnie Katzen Mayer May 16, 2019

よく誤解されているのは、高度で対象範囲の広いデータ分析では広範な概観が得られるということ。実際はその真逆で、範囲が広すぎるデータは誤った印象を与えかねません。正しい区分、そしてデータの細かい分析と整理をすることで、有効なものとそうでないものを判別することができます。忘れてはいけないのが、正しいコンテキストに基づいたデータ分析が一番大切ということです。

ノイズをクリアにする

コンテキストの切り離しはとても複雑である上、コンテキストという言葉は同時に複数の意味を持ちます。統計の授業でまず学ぶことのひとつが、データからは因果関係を読み取ることはできず、相互関係しかわからないとうことです。相互関係においては、周囲のノイズをできるだけ除去して強力な証拠を抽出する必要があります。データからノイズを完全に取り去ることは不可能かもしれませんが、できるだけ多くのノイズを消すフィルターを選択することで信頼性の高いインサイトが得られるのです。

本当の意味での「アップルトゥアップル(同一条件での比較)」をお見せしましょう。目的:世帯におけるりんご1ダースの消費動向の比較。世帯人数は最低4人とし、一定量(1ダース)の消費を比較するものとします。:

世帯Aは日曜日に1ダースのりんごを買う
世帯Bは水曜日に1ダースのりんごを買う

アップルトゥアップル(同一条件での比較):4人以上の世帯におけるりんごの消費動向

グループ化されていないデータを見ると、土曜日が一番の消費量の多い日となっています。しかし、それ以外で見えてくるものはありません。購入した日によってデータを分けると、動向が見やすくなってきます:世帯Aは遅いが一定のペースでりんごを消費しているが、3日目には飽きてしまったのか、数字が横ばいになっています。一方、世帯Bはパッとしないスタートですが、3・4日目にして消費量が急増しました(いいアップルパイのレシピでも見つけたのでしょうか?)。  

広告技術の世界に話を戻して、先のARPU(ユーザーあたりの平均収益)の例をもう一度見てみましょう。1日あたりのARPUを比較するだけでは不十分なのです。全てのノイズを考慮し、フィルターをかけなければいけません:曜日ごとのARPUを始め、ユーザー数やアクティビティの比較、多くの購入を促すセールの有無などです。KPIを分析する際、パラレルデータと並行してデータを比較するようにしてください。つまり、アップルトゥアップルに比較(同一条件で比較)するということです。

コホートという救世主

KPIを並列して成功戦略を分析する際に必要なツールが、コホート分析となります。

 

コホート分析:共通の特性を持つユーザーをグループ化し、異なる時間枠で特定のKPIを測定すること。

 

コホートはKPIの分析だけのものではありません。コホート分析で隠れた動向を明るみに出すことによって、ライブキャンペーンの最適化をしたり、エンゲージメントや収益を底上げするリアルタイムでの変更を行うために必要なインサイトを得ることができます。

コホートをはじめよう

コホート分析は難しいものと思いがちですが、いくつかのステップを踏めばすぐに習得できてしまいます。

クエリの設定

まず始めに、どんな情報を導き出したいのかを設定します。KPIと成功の評価基準を定義づけることで、正しい方向に進むことができます。メディアソースを比較するのにそれぞれのキャンペーンを測定していますか?または、異なる地域における同キャンペーンの成果を測定していますか?そして、成果の定義とは?知りたい情報とそれを得るための測定法が固まれば、半分終わったようなものです。

こちらがコホート分析の質問に関する手軽な方程式です:

共通の特性を持つユーザーをグループ化し、特定の時間枠で行動や指標を比較します

コホート分析で使えるフィルターやグループ化の例

この特性とは、結果を測定する次元を意味します。KPIは実際に分析する指標を、時間枠は測定期間を示します。

異なる国ごとの特定のキャンペーンの成果を分析する場合を例に見てみましょう。ユーザーがアプリをインストールした日、インストールした日の翌日、そして数日後のユーザーの行動を調べます。期間を揃えることで条件が平等になり、ユーザーの行動やアプリとのインタラクションの度合いを測ることができます。全てのユーザーに対しこの指標で揃えることにより、アップルトゥアップル(同一条件での比較)が可能になります。調べたいコホートをダッシュボードで定義する際、関連するアプリを選びます。以下の例では、国別にコホートを分け2019年4月1日~4月7日の週を選択します最低コホート数は10ユーザーに設定します。フィルターを追加し、キャンペーンを特定します: spring_sale_aprilキャンペーン。選択項目はこのような感じになります:


AppsFlyerダッシュボードでコホートグループ、フィルター、区分を設定する

設定ができたら、適用ボタンを押し、クエリを実行します。

結果の分析

データのビューは、事前に決定されたアプリ内のイベントによって設定されます。この例では、事前に決定された2つの指標を見ることにします: ユーザーあたりの平均セッション数とユーザーあたりの平均収益です。
ユーザーあたりの平均セッション数を見た場合、このように表示されます:


ロシアのユーザーのエンゲージメント率は高いですが、それだけでしょうか?

ひと目見ると、春のキャンペーンはロシア(RU)で極めて好評、インドネシア(ID)ではいまいちなのがわかります。以下の表では、インド(IN)と中国(CN)ではわずかな増加が見られ、ロシアでは30日目にユーザーあたりのセッション数に急激な増加があったことがわかります。デフォルトの累積データであることにご注意ください。


国別ユーザーあたりの平均セッション数を表で表した場合。0日目はインストール日

しかし、このデータでは全体像がわかりません。他国に比べ、ロシアでのエンゲージメント率が高く、引き続き増加傾向にあるのはわかりました。しかし、それだけでキャンペーンはロシアで一番成功したと言えるのでしょうか?


物事には(少なくとも)二面性があります

とは言えないでしょう。  データ表示をユーザーあたりの平均収益に切り替えると、全く異なる様子が見えてきます: キャンペーン中のロシアのユーザーの行動は活発でしたが、一切お金を使っていません。一方、中国のユーザーはアクセスあたりの平均支払額が高いです。結論として、ロシア市場にはキャンペーンを最適化し、購入を完了してもらう余地があるということが言えます(特価販売、クーポン、セールなど)。中国ユーザーは4日目で購入が停滞しているため、その前後でリターゲティングのキャンペーンを行ってもいいかもしれません。理想とするのは、購入率が順調な右肩上がりを見せているインドのようなユーザーです。

これら2つのコホート分析から得られるもう1つの興味深いインサイトとして、インドネシアのユーザーの奇妙な行動が挙げられます。(249)というそれなりのインストール数があるにも関わらず、アプリの起動と購入が1つも確認できないのです。これは不正行為とも考えられるので、Protect360 ダッシュボードで詳しく分析する必要があります。

インサイトが待っています

ご紹介した基本のコホート分析で、ダッシュボードに流れ込む大量のデータ解析への苦手意識を少しは払拭できたでしょうか。コホートの姉妹レポート、リテンションレポートもアプリ未使用レベルを同様の仕組みで分析することができます。ぜひご覧ください。

 

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