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インクリメンタリティ&アプリのリターゲティング: 休眠ユーザーを呼び戻す

Avatar Shani Rosenfelder Nov 20, 2018

「インクリメンタリティを掘り下げる」と題したブログシリーズの第一弾では、キャンペーンが提供する増分値が何を意味するのかを探り、リターゲティングキャンペーンが獲得ユーザーに及ぼす影響を分析しました。分析ではアプリのインストールからリターゲティングへの接触までの時間を調べ、ほとんどの場合、リターゲティングによる増分値が証明されています。

そこで今回は、世界的なショッピングアプリの休眠(非アクティブ)ユーザーの行動に焦点を当ててみます。具体的には、ユーザーがアプリを最後に使ってからリターゲティングキャンペーンに接触するまでの時間を調査しました。

まず最初に、さまざまな時間枠(14〜90日間の非アクティブ期間)でアプリを使用していない既存のユーザーを抽出します。次に、このグループを2つのサブグループに分けました。リターゲティングキャンペーンに接触したユーザーと、接触していない対照群のユーザーです。この結果、リターゲティングキャンペーンの増分リフト(プラスまたはマイナス)を示す差は、ユーザーが最初のリターゲティングによってアプリを開いただけでなく、アプリ内イベントを実行した場合にのみ測定されました。

データ分析の結果は次の通りです。

 

休眠ユーザーの再アクティブ化に関しては、リターゲティングキャンペーンで明確に増分値が得られましたが、これは時間の経過とともに増加しました。実際、リターゲティングキャンペーンに接触する90日以上前にはアクティブで、キャンペーン前の90日間はアクティブでなかったユーザーのうち、リエンゲージメントに接触して再アクティブ化したユーザーは13%以上となり、接触していないユーザーのわずか2.6%と比べると、なんと5倍になりました!

休眠ユーザーをリターゲティングする場合、前回のエンゲージメントから時間が経っていない時よりも、しばらく時間をおいてからの方が明らかに有益でした。これはおそらく、最近アクティブだったユーザーは、マーケティングの助けを借りずにアプリにエンゲージする可能性が高いオーガニックユーザーに似ているためだと考えられます。両グループとも再アクティブ化されたユーザーの割合が、休眠期間が長くなるにつれて低下している理由も、これで説明できます。

これと同様の傾向が見られる場合は、休眠状態になった直後にはメールなどの所有チャネルを利用してユーザーに再エンゲージメントを促し、長期間アクティブでなかったユーザーに対しては、より戦略的に有料のリターゲティングを実行する価値があるでしょう。

 

収益を調べてみると、増分価値は最後のアクティビティから60日以降にのみ示され、短期での再アクティブ化は実際には悪影響をもたらしていることがわかりました。

これは、コンテンツ/クリエイティブ自体が短期の非アクティブユーザーのオーディエンスへのエンゲージに失敗し、キャンペーンとオーディエンスがかみ合わなかった結果だと考えられます。また、コンテンツ/クリエイティブとアプリ内の最初の体験との間にギャップがあり、このグループに効果的にエンゲージできなかった可能性もあります。

したがって、非アクティブ期間はオーディエンスの重要な差別化要因になる可能性が高いことを考慮することが重要です。つまり、各グループをニーズ、要求、コンテンツ、CTA、再アクティベーション時のアプリ内体験などが異なる別々のセグメントとして処理する必要があります。

 

また、リターゲティングは、ロイヤルユーザー(リターゲティングされたアクティブユーザーとして定義)数の増加と、チャーンの減少の面でも良い影響を示しました。リターゲティングキャンペーンに接触したユーザーの方が、ロイヤリティを維持しているユーザーの割合が20%高いことが分かっています。

アクティブユーザーをリターゲティングする場合、キャンペーンに本当に価値があるか検討してください。そうしないと、既にこのアプリを使用している重要な(決して小さくない)ユーザーベースを苛立たせてしまう危険性があります。

このように、リターゲティングは必ずしもインクリメンタルとは限りません。あるキャンペーンが目標Xで成功しても、目標Yでは失敗する可能性があります。どの目標がより重要であるかにかかっています。

このケースでは、収益目標が達成されていないことがわかります。リターゲティングキャンペーンに接触したロイヤルユーザーからの平均収益が減少しています。ロイヤルユーザーは時間の経過とともにエンゲージされる機会が少なくなり、収益が減少して、ベースラインが下がりました。この場合、リターゲティングキャンペーンはこの減少を緩和できず、収益に悪影響を及ぼしました。

前述したように、コンテンツ自体が有用ではなく目的から外れていたり、ターゲットとなるオーディエンスが、キャンペーンやアプリが開かれれてすぐにユーザーが遭遇するアプリ内の体験と合っていなかったりすると、ユーザーがリターゲティングキャンペーンを迷惑と感じ(多くは頻繁過ぎるため)、マイナスの影響が出る可能性があります。

頻度からクリエイティブやメッセージング、そしてアプリ内体験まで、ユーザー体験のすべての要素がシームレスかつ相互にリンクしていることを必ず確認してください。

次回は…

これまで、リターゲティングによるインクリメンタリティの見通しを探り、a)それを測定すること、b)どのシナリオが良い効果をもたらすかを理解すること、が重要であることをご説明してきたので、次のステップは実際に行動に移すことです。このシリーズの次の章では、インクリメンタリティを測定する方法を見ていきます。お楽しみに!