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OTTメディアの購入およびテスト戦略 

Avatar Larissa Klitzke Feb 05, 2019

オーバー・ザ・トップ(OTT)ブログシリーズのパート1ではアドバンスドTVの概要、パート2ではOTT/コネクテッドTV (CTV)の測定、パート3ではAmazon Fire TVの機能をご紹介しました。今回の記事では、OTTメディア購入に関する初心者向けガイドで、これらの知識をCTV広告全般に適用します。

これまでのところ最大のポイントは、OTTの成長の可能性と、それがデジタルパフォーマンス広告主にとって何を意味するのかということでしょう。OTTは米国のテレビ広告支出全体の5%未満に過ぎませんが、リニアテレビ(従来型のTV放送)の支出は2016年以降減少しています(MAGNA & eMarketerより)。逆に、OTT広告支出は昨年40%以上増加し、米国のWi-Fi所有世帯の少なくとも80%で見られます(MAGNA & comScoreより)。OTTとアドレサブルTVの登場は、最低料金を引き下げることでテレビ購入の活躍の場を開き、ターゲティングの選択肢を広げ、よりシームレスなクロススクリーン リターゲティングの道筋を提供しました。

しかし、その可能性にもかかわらずよくある誤解の1つは、CTVでのOTT広告のパフォーマンスはデジタルの場合と同じであるという認識です。実際には、CTVはパフォーマンスの向上要因というよりは、アッパーファネルに対する戦略です。一般的なCTV動画のCPMは20~40ドルの範囲で、本当のクロススクリーン/マルチタッチアトリビューションにはまだ多少限界があります。つまり、CTVキャンペーンの実質CPI/CPAは、デスクトップ/モバイルのCPI/CPAよりもはるかに高くなる可能性があるということです。そうは言っても、CTVは正しい方法で活用すれば、OTTアプリの認知度とクロススクリーン採用の促進に大きな影響を与える可能性があります。

OTTメディアソース

一般に、アドレサブル購入を通じてOTTインベントリにアクセスする方法には、プログラマティック、プラットフォームからの直接購入、パブリッシャーからの直接購入の3つがあります。

*上記のパートナーリストはあくまでも例であり、必ずしも各分野の「最高」または「トップ」の企業を反映しているわけではありません。HULUは、ネイティブOTTに限らず、上記3つのdMVPDカテゴリすべてに分類される製品を提供しています。

  1. プログラマティック:DSPや広告ネットワークはプラットフォームを越えてリーチが広く、最低料金が低く、クロススクリーンの混合CPMが安くて(例:CTV+モバイル動画)、オーディエンスセグメンテーションが洗練され、高度なレポートオプション(例:プラットフォーム/パブリッシャーレベルのレポート+クロスデバイスグラフ)を利用できるため、CTVを初めて使用する方にとって最も始めやすい方法です。サードパーティデータおよびプライベート マーケット プレイス(PMP)取引では、さまざまな特定分野へのターゲティングのオプションを提供できますが、通常、ターゲティングを番組またはプラットフォームレベルで保証することはできません。OTTプラットフォームプロバイダーがホームページの配置やクリック可能な表示形式の鍵を握っているため、プログラマティック広告フォーマットは今のところ、クリックできない動画(つまり、ミッドロール広告)に限定されています。
  2. プラットフォームからの直接購入:ターゲット設定の検討事項以上に、OTTプラットフォームプロバイダーから直接購入することで、時にはより低いレートとより多くの配置オプションを提示することができます。たとえば、Amazon Fire TVやRokuはクリック可能なディスプレイバナーを提供しており、これは通常のミッドロール広告よりも低いeCPIをもたらす傾向があります。ただし、それぞれのOTTプラットフォームには独自のやり方があります。例えば、スマートテレビパートナー(例:Samsung Ads、Inscape)は、リニアテレビ(従来型のTV放送)と同様にOTTでもネイティブプレースメントを提供しています。他の企業はより限定的で、PMPまたはパブリッシャーからの直接購入の取引で特定のインベントリへのアクセスを保証します。Apple TVは自社では広告を販売していませんが、XboxとPlayStationはそれぞれのプラットフォームでアプリ所有者にのみ直接インベントリを販売しています。
  3. パブリッシャーからの直接購入: 最後に、特定の番組やチャンネル(例:HULU、FOX NOW)への掲載を保証したい大手のテレビやOTTアプリの広告主は、パブリッシャーから直接購入すると良いでしょう。ただし一部のOTTアプリには、どの広告主を受け入れるかという点で競争上の制限があることに留意してください。

ターゲティングに関する考慮事項

ターゲティングはメディアソースを検討する際、インベントリや料金設定、測定などの要素以上に、OTTメディアのプランニングプロセスにおいて極めて重要です。番組ベースの購入に通常焦点を当てている従来型の広告主は、OTTをデジタルメディアに合わせるため、より繊細なターゲティングの検討を希望するかもしれません。CPIパートナーとのランオブネットワーク(RON)ターゲティングに慣れているモバイルパフォーマンス広告主の方は、OTTがCPMと定額料金制に限定されることに留意してください(私たちが知る限りCPC/CPIのオプションはありません)。類似オーディエンスやリターゲティングのためにDMPやMMP(AppsFlyerなど)のファーストパーティデータを統合すれば、追加の予算をかけずに簡単にターゲットの関連性を高められます。また予算によっては、基本的なサードパーティのフィルターをいくつか追加することも役立ちます。以下は、OTTターゲット戦略を検討する際の選択肢の一部です。

  • プラットフォームターゲティング
    • OTTプラットフォームプロバイダーと直接連携して、OSのターゲティングを保証
  • 行動ターゲティング
    • ルックアライク(ファーストパーティデータ)
    • サイコグラフィック/デモグラフィック(セカンド/サードパーティデータ)
      • Samba TV、Inscape、Alphonso、Tru Optikなどのテレビ中心のDMPおよびデータプロバイダーは、複数のスクリーンにわたる視聴データに基づいて、スマートテレビのネットワークからターゲットユーザーにアクセスします。
      • モバイルユーザーのデータは 自動コンテンツ認識(ACR)、つまりスマートフォンデバイスのマイクを利用してCTVで視聴されているコンテンツを認識するテクノロジーを介してCTVに接続されます。
      • 関心ベースのプロファイルは、eXelate、Data Alliance、Twine、PushSpring、Skydeo、Datalogix、Neustar、BlueKai、EpsilonなどのDMPからオーディエンスを引き出し、ウェブやアプリのインストール/使用状況データを組み合わせることで、プログラムによって拡張できます。
  • コンテンツターゲティング
    • OTTアプリのグループ化(10以上のアプリ)
      • 関心ベースのターゲティングの延長として、OTTプラットフォームプロバイダーやPMP取引と連携して特定のグループのアプリに広告を掲載することで、視聴するコンテンツの種類に基づいて特定のユーザーにリーチできる素晴らしい方法になります(例:無料アプリマーケターにとってのAVODチャネル)。
    • 特定のOTTアプリ(1つのアプリ/パブリッシャー)
      • 前述したように、特定のテレビ番組やチャンネルでプレミアムポジションや高いSOVを確保するには、OTTアプリのパブリッシャーと直接連携する必要があります(通常は高コスト)。
  • リターゲティング
    • OTTパブリッシャーまたはプログラマティックパートナーと連携してOTTでの認知度を高め、その後、モバイル/ウェブでユーザーをリターゲティングして獲得を促進します。

OTT活用事例とテスト戦略

OTTは幅広い種類の広告主と関連する可能性があります。モバイルアプリの所有者や新しいOTT/モバイルアプリの所有者、さらに、すでにリニアTVに予算を割いている大手ブランドまで。それぞれに、独自の目標と考慮するべき特質があります。ここでは、初めてOTTメディアのテスト戦略を策定する場合の方法について、詳細な一例を挙げるために、新規OTT/モバイルアプリの所有者という中間カテゴリに焦点を絞ります。貴社がこのカテゴリに当てはまらない場合でも、以下の2つのシナリオのそれぞれで説明されている理論的根拠から、個別の活用事例に応用できるインスピレーションが得られるかもしれません。

マーケターのプロファイル:新規TVアプリのパフォーマンス広告主
あなたは昨年開始したばかりの無料の広告付きTVコンテンツサービスをデスクトップ、Android、iOS、Roku、Fire TVで運営しています。予算は限られ、獲得パフォーマンスの目標が厳しく、アッパーファネルをテストする余裕はほとんどありません。これまでのところ有料メディアへの取り組みは、1〜3ドルのCPIを達成できるモバイルに限定してきました。会社の分析チームはあなたに、ユーザーLTV(顧客生涯価値)はテレビ画面の方が6倍高く、テレビユーザーの方が固定的で頻繁に視聴すると言いますが、あなたは同時に、テレビ広告が非常に高価であることを知っています。

第1段階:目標設定
最初のステップとして、あなたはOTTアトリビューションの選択肢を理解したいと思うでしょう。それぞれのOTTプラットフォームとS2S/SDKの統合を設定することが非常に重要で、AppsFlyerではこのプロセスを簡単にするお手伝いをいたします。さらに、まだマーケティング クラウド プラットフォームを利用していない場合、高度なクロススクリーン分析の長所と短所をコストと比較検討する必要があります。ここでは基本的に2つの道筋があります。

  1. プラットフォームからの直接購入:単一デバイスアトリビューション
    最も抵抗が少ない方法としては、ポテンシャルが最も高いと予測されるOTTオペレーティングシステム(RokuまたはFire TV)に対象を絞ります。これにより、さまざまな広告フォーマットをテストして、CTVでの動画とディスプレイの効率の違いを理解することができます。こうしたユーザーを、たとえばAmazon DSPを介してモバイルでリターゲティングすることもできます(Fire TVで広告を掲載する方法の詳細については、以前のブログ記事をこちらでご覧ください)。
  2. プログラマティック:クロススクリーンアトリビューション
    DSPと連携してクロスプラットフォームのベンチマークを確立し、モバイルに対して複数のOTTオペレーティングシステムをテストします。これは通常、より多くの予算を必要とし、最初は効率的ではないかもしれません。しかし希望する場合は、より短期間でよりきめ細かく調べることができ、どの分野に長期的に投資すべきかを決定する際に役立ちます。

第2段階:アトリビューションの設定
ABどちらの方法を選ぶ場合でも、最低限必要な測定要件はサイト対応レポートです。ただし当然、MMPと連携して、高度な分析機能でレポート作成プロセスを合理化することを強くお勧めします(例:AppsFlyerによるアプリ内イベント測定、カスタム アトリビューション ウィンドウ、ROI/LTVレポートなど)。また、OTTテレビからの確率的なモバイル/ウェブアトリビューションの可視性を高めるためにマーケティング クラウド プラットフォームを統合することもできます。一部のDSPはデバイス間のグラフを無料で提供しますが(シナリオB)、追加コストを払ってでも専門のパートナーと協力することには利点があります。

第3段階:メディアプランニングとテスト設定

  1. プラットフォームからの直接購入:単一デバイスアトリビューション
    • パートナーの選択:成長目標で焦点を当てたいプラットフォームを選択するか、またはすべてのOTTプラットフォームプロバイダーをより慎重に比較するために全社に見積もりを依頼します(最終的に選択肢は少ししか残りません)。
    • メディア配分:予算内に収まる支出レベルのさまざまな広告フォーマットを選択します。カスタムディスプレイ広告枠の中には最低料金が高額なものもあるため、テストに含める場合はモバイル/ウェブのリターゲティングを先送りにすることをお勧めします。
    • ターゲティング:オーディエンス戦略を決定します。
      • パートナーがコンテンツまたは番組レベルのレポートを作成できる場合は、RONターゲティングから開始するのが最適です。それ以外の場合は少なくとも1つの広告表示で、RONと、より絞り込んだオーディエンスをテストすることを検討します。
  2. プログラマティック:クロスデバイスアトリビューション
    • パートナーの選択:以下を提供できる、リーチが広いプログラマティックパートナーを1社選択します。
      • 複数のデバイスおよびプラットフォームにわたる豊富な動画インベントリを適正な価格で
      • ニーズに合わせたプレースメントレベルのレポート(例:クリエイティブ、OS、IP、タイムスタンプ、完了率、アプリカテゴリ、アプリ、地域、オーディエンスセグメント、ユーザーエージェント、IDFA/G-AID、Cookie)
    • メディア配分:メディア配分の初期テスト予算を設定するために、統計的な有意性に必要な最少インストール数と所要時間を決定します。
      • 実際のeCPIを正確に予測するのは難しいことを理解した上で、CTVのCPIを控えめに予測する(例:$75~300以上)
      • 各プラットフォームに露出しているメディアの重なりを理解するために、OTTとモバイルの両方に最低限のメディアを割り当てる
    • ターゲティング:オーディエンス戦略を決定します。
      • CTVでのRONターゲティングは、CPMとCPIを最も低く抑える
      • 通常のモバイル向けターゲティング戦略(すなわちRON)に準じるか、CTV/OTT所有などの最低限のオーディエンスフィルターを検討する

第4段階:キャンペーン後の分析と最適化

  • キャンペーンの実施後、データを分析して以下のような要素を理解します。
    • OS別CPIベンチマーク
    • デバイスを越えて複数の広告露出がユーザー獲得とLTVに与えた影響
    • 優良コンテンツ(広告クリエイティブ、番組、コンテンツカテゴリなど)
  • これらの結果に応じて、次のOTTテストを計画します。
    • 測定戦略の最適化
    • 広告クリエイティブ配分の刷新または焦点の見直し
    • 最初のテストで利用したパートナーで新しいセグメントを探るか、新たなパートナーに見積もりを依頼して成功のために最も有望なセグメントを絞り込みます(例:OTTプラットフォームプロバイダーの拡大、特定の広告フォーマット、トップ アプリ パブリッシャー、拡張プログラマティック インベントリ、リターゲティングなど)。

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