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2018年は流入からエンゲージメントまでを意識したシナリオマーケティングが鍵

平田祐介 代表取締役CEO (Guest Author) Feb 11, 2018

皆様はじめまして。Repro株式会社 代表取締役CEOの平田と申します。

 

当社はモバイルアプリ向けのアナリティクス&マーケティングツール「Repro」の開発・販売を中心に、アプリの戦略立案から開発、広告、ASO、プッシュ通知やアプリ内メッセージを活用したアプリ内マーケティングといったアプリビジネスの成功に必要なサービスを総合的に提供する、モバイルアプリの成長支援パートナーです。

 

新年一発目の寄稿ということで、私からは2018年のアプリマーケティングのトレンドについて予想したいと思います。

 

ズバリ!今年のアプリマーケティングは、ROAS最大化を目的に、インストールからエンゲージメントまでを一貫したシナリオに基づき運用することが主流になってくると思います。これまでは、広告やASO、インストール後のCRM活動となるアプリ内マーケティングは、それぞれ個別の活動として最適化してきたかと思います。しかし、今後はこれらの活動がシナリオという軸に基づき有機的に連携していくことになるでしょう。

 

このように考える背景には、FacebookやTwitterなどの大手広告プラットフォームの広告単価の高騰があります。

 

広告予算の大部分を費やしている出稿先の単価高騰はアプリの収益性を悪化させるため、これまで以上にROAS改善の必要性が高まります。

 

さらに、新たな出稿先としてDSPやアドネットワークに予算の一部をシフトしていく流れも増えてくるでしょう。結果、ROAS運用の機運を高める新たな問題が生じます。アドフラウドです。アドフラウドには様々な種類が存在しますが、ここでは不正インストールと定義しておきます。不正ではあるのですが、インストールされているため広告の成果指標をCPIだけで評価してしまうとアドフラウドを見過ごす結果になってしまいます。また、今後アドフラウドの手口も進化していくことが想定されます。例えば、インストールだけしてログインもされないのが今だとした場合、今後は初回起動まではされる→インストール後XX日後のリテンションまでされる→全体の数パーセントだけ課金される、というように。

 

勿論、アドフラウドは業界全体を挙げて排除していく活動をしていく必要がある問題ではありますが、アプリマーケター単独でできることは広告の成果をROASで評価し、その数値改善に日々取り組むこと以外はないでしょう。

 

以上の理由から私は2018年にROAS最大化を目的にしたシナリオマーケティングがアプリ業界で本格化すると考えていますが、ここから先は当社が支援しているアプリの事例を元に解説していきます。

 

  1. アプリ内行動データを活用したシナリオマーケティングの事例

当社が支援しているゲームアプリにおいて、ユーザーの行動を分析し、LTVの高いユーザーが利用している数種類のメインキャラクターを基にシナリオマーケティングを実施しました。

 

具体的には、キャラクターAを利用しているユーザーの広告ID(Reproの機能)を拡張して作成したターゲットに対し、そのキャラクターAを全面に打ち出した広告及びアプリストアのクリエイティブを作成し、ダウンロードを促進しました。

 

かつ、インストール後は流入のきっかけとなったクリエイティブ別にキャラクターの口調でアプリ内マーケティング(プッシュ通知、アプリ内メッセージ)を実施した結果、施策実施前に比べCPIは15%ほど高くなりましたが、90日後のROASは40%ほど向上したため、大幅な収益改善に貢献することができました。

 

なお、広告のクリエイティブと連動したアプリ内マーケティングは総合ニュースや漫画、ECなどコンテンツの種類が多様なアプリでは特に有効となります。こういったアプリではユーザーによって受け取りたいコンテンツが異なってくるので、一貫したシナリオに基づくマーケティングを実施することにより「自分の欲しい情報だけを届けてくれるアプリだ」という認識をユーザーに持ち、アプリへのエンゲージメントを高めることができる結果、ROAS向上に寄与することができます。

 

なお、流入元データと連動したアプリ内マーケティングは、Appsflyerと「Repro」を組み合わせて利用することで実現できます。詳細を知りたい方は sales@repro.io までぜひご連絡ください。

 

  1. 広告クリエイティブと連動したASOの事例

当社が支援している漫画アプリにおいて、最もクリック率が高かった広告バナーのクリエイティブに使われている漫画作品をアプリストア詳細ページのクリエイティブにも用いたところ、アプリのインストール率が11%アップするという結果を得ました。

 

ちょうどその時期にこの作品を原作とした映画が始まっていたというのもインストール率がアップした要因であると考えられますが、広告の訴求内容とアプリストア詳細ページの訴求内容に一貫性を持たせることの重要性が本事例からもお分かりいただけるかと思います。

 

Webマーケティングの世界ではリスティング広告の文言に合わせてLP(ランディングページ)も最適化していくのが一般的となっていますが、WebサイトでいうところのLPにあたるアプリストア詳細ページの運用はあまり頻繁に行われていないのが現状です。

 

まだ公式な発表ではありませんが、近々Google Play Console上で検索クエリごとのインストール数の内訳を見ることができるようになるという噂も出ており、そうなるとアプリストア詳細ページへの流入数が多い検索クエリをもとに訴求ポイントを組み立てるといったストア運用が可能になります。

 

iOS側でもiOS11から利用可能になったプロモーションテキストによってアプリストア詳細ページの内容を審査なしで変更できるようになり、より頻度を高めた運用が可能になりました。2018年はこのアプリストア詳細ページの領域も、広告やオーガニックといった流入の領域と連動して運用を行うことが新規ユーザー獲得を効率的に行う鍵となるでしょう。

 

最後になりますが、シナリオマーケティングの起点はアプリのユーザー行動分析です。分析結果に基づき流入からエンゲージメントまでを意識してシナリオを構築しましょう。ポイントは、シナリオの構築に時間をかけるのではなく、施策の結果を定量的に評価してPDCAを高速で回しながらシナリオをチューニングすることです。意識してやれば必ず効果が出ますので、今年の取り組み内容として意識して頂けたら幸いです。