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Apple社のSKAdNetworkデータをAppsFlyerで最大限に活用するために

Avatar Barak Witkowski Aug 03, 2020

WWDC20でのApple社の発表以来、この数週間で SKAdNetworkについて多くのことがネット上で書かれてきました。

今日は、SKAdNetwork対応のためのAppsFlyerのソリューションについて紹介します。そして、AppsFlyerのアトリビューションソリューション全体にどのように組み込まれるのかを詳しく説明します。

新しく導入されるSKAdNetworkが生成する信号により、アトリビューションソリューション全体の精度を向上することができます。そのため、SKAdNetworkのデータを最大限に活用することは、AppsFlyerが新しくリリースを予定している集約式アトリビューションにとって重要と言えます。SKAdNetworkのデータは、定義の段階でユーザーを識別できる情報が除外されているので、ユーザープライバシーを最優先事項に据えるソリューションにとって最適と言えます。

 

解決すべき課題

SKAdNetworkの導入によって、広告主は、新しい機能的課題に対処する必要があります。一部の課題をここで紹介します。

  • 実際のROI/LTVを得られない – 主に測定されるのがインストール数(この課題に対するソリューションについて詳しくは本ブログで後述します)。
  • 粒度 – キャンペーンレベルのみ。キャンペーン数も100までに限定。
  • ポストバック遅延 – 少なくとも24時間。それ以上の遅延の場合もあり。
  • 広告主からの信頼度の低下をまねく可能性 – ネットワークがデータを所有しレポートする。
  • 広告不正のリスク – 不正なデータ操作が簡単。
  • リエンゲージメントのアトリビューションがない

機能的な課題の他に、構造的な課題にも対処する必要があります。ポストバックは、アトリビューションでクレジット(インストールの動因となったという判定)を獲得するアドネットワークにのみ送信され、広告主やデータ処理を代行するベンダーには送信されません。

ここで複数の難題が発生します。

  • 広告主が利用している全ネットワークからSKAdNetworkデータを収集する方法は? 利用しているネットワーク数が多いほど、各ネットワークに対応する開発、連携、サポートサイクルが膨大になります。
  • データを1ヶ所に集約して、次のマーケティング施策に活用できる情報を得るにはどうすれば良いか? 
  • 収集したデータの正当性をどうやって検証するか? データを収集したとしても、収集前に不正な加工がデータに行われる可能性もあります。データが汚染されれば、適切なマーケティング判断は行えません。
  • ネットワークがアプリごとのコンバージョン値の実際の意味を理解するには、どうすれば良いか?

 

AppsFlyerのソリューションは、機能的課題と構造的課題の両方を解決するよう設計されています。

 

AppsFlyerのソリューション

AppsFlyerソリューションの特徴を紹介します。

  • データの集約:広告主に代わり、各アドネットワークからSKAdNetworkの全情報を収集します。
  • データの検証:すべてのポストバックがAppleによって署名されていること、伝送過程で不正な加工が施されないことを保証します。
  • データの強化:SKAdNetworkの情報をインプレッション、クリック、コスト、オーガニックトラフィックなどの他のデータポイントと照合し、完全なROI分析を行います。
  • データの有効化:SKAdNetworkのデータを広告主が利用しやすいように、専用のダッシュボードやAPIなどの便利な仕組みを提供します。
  • シームレスな連携:プロセスを完全にカプセル化するため、広告主での特別な対応はほぼゼロにします。SKAdNetworkプロトコルに変更があっても対応します。
  • コンバージョンイベント: AppsFlyerのサーバー側で、コンバージョン値に対する動的かつ柔軟なアプリ内イベントの設定が可能です。

このソリューションの実現には、下記のような対応が核になります。

ポストバックへのアクセスAppsFlyerによるエンドポイントへのポストバック転送を可能にするプロセスを定義しました。このプロセスは簡単でわかりやすく、また、各ポストバックに含まれるべきフィールドを記載したアドネットワーク向けの連携ドキュメントも作成しました。

近日中に、この連携ドキュメントはすべてのパートナーに公開します。

相互モデルの充実:先週は集約式アトリビューションソリューションについて紹介しました。AppsFlyer のアトリビューションは、包括的なアプローチをとっており、新しい信号が導入されてもすべてのモデルで機能強化につなげます。AppsFlyerのビジョンにおいて、SKAdNetworkも例外ではありません。SKAdNetworkの導入により、集約式アトリビューションモデルの機能が強化され、将来的にアトリビューションの全体像を提供できるようになります。

SDKラッピング:広告主のアプリに実装されているAppsFlyer SDKは、SKAdNetworkのOS機能への呼び出しをすべてカプセル化します。AppsFlyer SDKとの連携を設定する以外に、広告主は何もする必要がありません。

 

インストール後の動的アプリ内イベントのアトリビューションにおけるSKAdNetwork対応

SKAdNetworkのコンバージョン値フィールドについては、多くのことが議論されてきましたが、AppsFlyerでは、この値を柔軟に活用したいと考えています。そのため、測定したいもの(収益、コンバージョン、エンゲージメント、リテンションなど)を広告主が設定できるようにすることを決めました。

 

広告主は、AppsFlyerのダッシュボードから直接、その場で測定したい項目の管理と変更が行えます。そして、システム全体とSDKは、すぐにその変更に対応して動作します。変更はすべてサーバー側で管理されるので、アプリでのコード変更は不要です。もちろん、アプリストアにアプリを再提出する必要もありません。

 

下のスクリーンショットは、広告主が希望のモードをどのように選択できるかを示しています。アクティブな設定に応じて、AppsFlyerはSKAdNetworkのデータからコンバージョン値をデコードし広告主に提示して、キャンペーンの最適化のためにネットワークにレポートバックします(広告主のポストバック設定に基づきます)。

AppsFlyerのSKAdNetwork構成のプレビュー

 

 

AppsFlyerでは、このモデルをさらに強化し、お客様が複数のモード(コンバージョン、エンゲージメント、収益)を並行して有効化できるようにしました。アプリのユーザーを異なるグループにランダムに分割して、得られた結果をスケーリングすることで、すべてのKPIの測定をサポートし、最適なマーケティングインサイトを提供します。

 

AppsFlyerのSKAdNetwork概要ダッシュボード

新しい SKAdNetwork の概要ダッシュボードの画像を本ブログで初公開します。このダッシュボードでは、複数のネットワークから収集したSKデータをすべて表示します。表示されるデータは、すべて検証されたもので、ネットワークとAppsFlyer SDK からSKAdNetworkに外部的に収集された他のすべてのシグナルと組み合わせてデータ内容を強化したものです。

AppsFlyerのSKAdNetworkダッシュボードのプレビュー

 

 

ダッシュボードでは、マーケティングファネル全体についてデータが表示されます。各メディアソースとキャンペーンごとに、インプレッション、クリック、インストール、コンバージョン、エンゲージメント、収益などが表示されます。言い換えれば、キャンペーンごとの主なKPI(CVR、ROI、CPI、ARPU、ROAS、eCPA)を測定します。

ダッシュボードには、オーガニックトラフィックをベースラインとして使用して、経時的な傾向も表示されます。データを分析し比較することもできます。

上の画像を全体表示すると、中央に3つの円グラフ(ドーナツチャート)があります。これらのチャートから得られる情報を例に見てみましょう。ネットワークAは多くのインストール(35%)を生成していますが、ユーザーのコンバージョンは芳しくない(コンバージョンユーザーの15%、有料ユーザーの9%)ことがわかります。一方、ネットワークCは、Aとは逆で、インストールが少なく、コンバージョンと有料ユーザーが多いことを示しています。このデータを見れば、次にどのようなマーケティング判断を行えば良いかがすぐにわかります。

 

iOS14のリリースまでに準備することは?

広告主:近日中に、AppsFlyerはSKAdNetwork対応のSDKをリリースします。広告主の皆さんは、SDKを最新バージョンにアップデートして、SKAdNetworkのアトリビューション機能を利用できるように準備してください。

リリースまでに、AppsFlyerはヘルプセンターの記事を随時更新します。インストール後のアトリビューションの設定、制限、ダッシュボード、APIについて、ドキュメントを充実させていきます。

アドネットワーク:AppsFlyerは、現在、ネットワークとのインターフェイスを詳細に説明した連携仕様を公開できるよう準備しています。

  • SKAdNetworkデータのAppsFlyerへの送信方法 
  • キャンペーンマッピング
  • SKAdNetworkデータとキャンペーン最適化に対応した、AppsFlyerからネットワークへのポストバック

仕様書とSKAdNetwork対応ソリューションとの連携開始を希望するパートナーの皆さんは、AppsFlyerにお問い合わせください。

 

まとめ

AppsFlyerは、現状のSKAdNetworkが最適ではないことを認識しています。ROIとLTVの測定も限られることになります。しかし、ポストバックを上記のように他のデータポイントと組み合わせることで、重要なインサイトをデータから引き出すことができるようになります。そして、適切なマーケティング判断にデータを活用できるようになります。そして、それが、私たちがアトリビューションを必要とする最大の理由です。