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ディープリンクでFacebook広告を正確に計測できると思いますか?再考する必要があります

Avatar Shani Rosenfelder Jan 25, 2017

2016年第3四半期のFacebook収益報告書で、この巨大なソーシャルメディアがモバイル主義の企業であることが再び実証されました。なぜモバイル主義といえるのでしょうか? 10.9億人のデイリーアクティブユーザーが存在し、広告収入の84%ほどがモバイルから発生している、という2つの数字がそれを明らかに示しています。アプリインストール広告によってパフォーマンスとスケールの拡大を願うアプリマーケターにとって、モバイル時代に適応した企業であるFacebookがナンバー1の媒体である事実は驚くことではありません。

では測定に関してはどうでしょうか?これに関し、Facebookでは「Facebook SDKまたはMobile Measurement Partner(MMP)のSDKをインストールすることにより、アプリ開発者はFacebook広告の測定できるようになります」と述べています。Facebookが、モバイル広告ビジネスの促進に役立てるためにMMPプログラムを初めて導入したのは2012年末のことでした。これはFacebookにとって、モバイルを迅速に適応させるのに役立った重要な決断でした。堅牢な技術、大きなスケールで正確に測定ができる能力、ツールの市場浸透率、そしてデータやプライバシーにおけるセキュリティレベルに基づいてMMPが選ばれました。

ところが、Facebookがモバイルで大成長を遂げて以来、公式モバイル測定パートナー(MMP)ではないアナリティクスツールがFacebook広告を測定する方法を独自に考え出してきています。その一つとして、ディープリンクを使用することによって、Facebookアプリ広告を適切にアトリビュートできるというのです。ディープリンクは、アプリをインストールしているか否かに関わらず、ユーザーが期待するコンテンツを提供し、モバイルユーザー体験の向上に役立てる重要な技術です。この点ではディープリンクはユーザー獲得キャンペーンにおいて必須要素であるといえます。

しかし、ディープリンクは決してFacebook広告を測定するために構築されたものではありません!広告主様に対してはFacebookは以下のように明確に述べています。「広告の効果測定をディープリンクに頼るのは数え切れないほど多くの制限があり、このアプローチは推奨しません。」

その理由を以下でご説明いたします。

ディープリンクは、Facebookインストールの重複を削除できません。MMPはどのようにFacebookのインストールを計測しているのでしょうか? ユーザーが、特定のアプリのFacebook広告をクリックまたは閲覧し、28日のクリックアトリビューション期間または、1日のビュースルーアトリビューション期間以内にアプリをインストールした場合、Facebookは測定パートナーに該当するインストールについてFacebook経由である、というシグナルをFacebook広告IDと閲覧またはクリックのタイムスタンプと一緒に計測パートナー側に送ります。その後、計測パートナーは、ラストクリック計測モデルをもとに、これらのインストールがその他のメディアソースでラストタッチがないか確認します。ラストクリック・アトリビューションモデルに従い、計測パートナーは、正確なアトリビューションを実現するためにメディアパートナーからのインプレッションとクリック・タイムスタンプを使用します。

Facebookによると「FacebookのMMPのみが広告がクリックされたクリック・タイムスタンプを取得することができます。その他のアナリティクスプロバイダーは、当社のディープリンクを使っても、クリック・タイムスタンプを取得することはできません」と述べています。

このように、MMP以外のアナリティクスツールは、Facebook広告のクリックがインストールに至ったということは判断できますが、業界で一般的になっているラストクリック・アトリビューション・モデル(またはいかなるクリックタイムに基づくアトリビューション・モデル)に従って、キャンペーンを正確にアトリビュートすることはできません。この違いは、実際にFacebookにラストタッチがありその他のメディアソースに成果が付与されていないことを証明することができません。つまり、広告主様は同じインストールに対して2度重複してコストがかかっていることを意味します。

ディープリンクはFacebookのビュースルー計測ができません。ビュースルー・アトリビューションは、アプリ市場でますますその重要性を増しています。統計的に有意な結果を出している30個のモバイルアプリインストール数の増加傾向を調査した最新のFacebookのレポートでは、クリックに基づくアトリビューションのみに頼った場合、広告主は平均14%も媒体を過少評価していることがわかりました。さらに、実際のところ、Facebookやモバイル広告業界全体にわたり、動画広告の使用が爆発的に増加している一方で、動画はクリックされるよりも閲覧される場合がほとんどです。その結果、今やFacebookは、MMPに24時間インプレッションに基づくデータを送り、28日の間に1度もクリックがない場合は、インストール成果をビュースルーでFacebookのものにします。そしてアトリビューションプロバイダーは、ラストクリック計測モデルに基づいて、他媒体でクリックや閲覧がない場合、この広告閲覧によるアプリインストールをFacebookにアトリビュートできるのです。

クリックがあって初めて機能するディープリンクについて、Facebookは広告主に以下のように繰り返し述べています。「広告がクリックされない限り、ディープリンクは実施されないため、クリックではないユーザーとのタッチポイントは失われてしまいます。」

ディープリンクは、ユーザー獲得経路にFacebookとのタッチポイントを正確に計測できません。ユーザー獲得経路の不可欠な部分である「広告閲覧」を計測できないのに加え、クリックのタイムスタンプが取得できないため、インストールに至るまでの時系列上にFacebookのクリックを位置づけられません。つまり、Facebookキャンペーン別または媒体別でのマルチタッチアトリビューションが正確に確認できません。

ディープリンクでの計測は、Facebookのアプリ広告最適化ツールの使用を促進できません。Facebookによると、「独立した計測アプローチとして、ディープリンクは、Facebookに成果データを送り返す仕様ではありません。その結果、ディープリンクは、モバイルアプリのインストールやアプリイベントの最適化を促進できません」と記しています。

つまり、アプリインストール向けの最適化を効果的にしたい場合、Facebook SDKまたはMMPのSDKのいずれかのみを実装するだけで効果測定が可能です。しかし、ディープリンクでなんとかインストール計測をする場合は、Facebook SDKと非MMP SDK両方を実装し、それぞれのSDKためにアプリ内イベント計測を2回設定し、さらに両SDK向けにイベント実装がきちんと統一されているかを確認する必要があります。最終的に作業量が増え、計測エラーの危険性もぐんと高まります。

ディープリンクは、長期間のアトリビューション期間を設定することができません。Facebook上のディープリンクは、たったの7日しか持ちません。それよりも期間の長いアトリビューション期間は機能しません。

ディープリンクは、クロス・デバイス測定ができません。「ディープリンクは同一端末でのみ機能するため、広告に対してクロス・デバイスで成果があった場合、その成果は失われてしまいます」とFacebookは述べています。例えば、携帯電話でアプリ広告をクリックしたものの、その時はアプリをダウンロードせずに、数時間後にタブレットでアプリをダウンロードした場合、このインストールは公式計測パートナーでは正確にアトリビュートされます。しかし、「ディープリンクをベースにした計測ソリューションは、これらのインストールを計測できない」点をFacebookは強調しており、クロス・デバイスの使用が当たり前となっているFacebookユーザーにとっては、それこそが重要な死角であると見なしています。

結論としては、ディープリンクは、モバイルで顧客体験を向上させる素晴らしい必須技術ではあり、これはもちろんFacebookによってサポートされていますが、モバイルアトリビューションの計測ソリューションとしては適切な方法ではないということです。