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日本のモバイルアプリ広告に起きている3つのトレンド

Florence Broder Apr 20, 2016

おはようございます。朝3時に起きて仕事をしていることで有名な、AppLovin 日本担当の坂本です (その代わり夜は21時に子どもと一緒に寝ています)。

ぼくは長くアプリ広告に関わっていて、昨年からモバイル・tvOSアプリの広告プラットフォーム AppLovin の日本展開に取り組んでいるのですが、ここのところアプリのプロモーションにいくつか変化の兆しがあるように見えます。

そのため、プロダクトに求められることだけでなく、マーケターが日々の業務に求められることも徐々に変わりつつあります。

今回はその中でも大きな3つの変化に絞って、なるべく分かりやすく説明します。

トレンド1:CPIからROASへのシフト

これまで、日本のアプリマーケターの多くはCPI (Cost Per Install = インストール単価) を下げ、インストール数を最大化させることに注力してきました。

しかしながら一部のマーケターは、CPI が低くても最終的に売上に繋がらなくては意味が無いということに気づき始め、ROAS (Return On Ad Spend = 広告費用対効果) により多くの関心を寄せるようになってきました。

(前回の Facebook 鈴木さんの記事でも、ゲーム広告主の方々の指標が、CPI から継続率やROAS にシフトしてきていると書かれていましたね)

ROAS とは簡単に言うと、ユーザーを獲得するのにいくら使って、結果いくらの売上をあげたのか、という指標のことです。

例えば、100万円使って獲得したユーザーが、インストールしてから7日間で10万円課金してくれたとき、「7日間ROASが10%」と表現します。

何件インストールがあったとか、1インストールあたりにいくらかかったか (CPI) とかは ROAS を考える上では考慮しません。

ROAS へのシフトの中で、マーケターはインストールだけではなく、より下位ファネルのデータ、つまりアプリ起動・チュートリアル/レベル達成・アプリ内課金・商品購入・その他のアプリ内イベントなどを測定し始めています。

これらのデータを細かく取得できる計測/分析ツールをアプリ内に実装するというのが、まずは必要になります。

データを取得しただけでは意味がないので、その次は、取得したデータを活用して、効率性と規模を両立できるマーケティングチャネルが求められます。

が、そういったチャネルはまだ数が少なく、出来たとしても手作業での運用を求められるところが多いです。

(AppLovin がマーケターに支持されている大きな理由の 1 つは、ROAS ベースでの最適化を自動的に・リアルタイムで・高い精度で行うことが出来ていることです。)

前述の通り、ROAS を重視する広告主にとって、トータルでいくら使っていくらリターンがあったかという話が大事なのであって、CPIというのは以前ほど重要ではなくなっています。

先の例だと、100 万円使って 7 日で 10% リターンがあったとき、インストール数が 1 万件だった (CPI 100 円) としても 100 件だった (CPI 1 万円) としても、それは同じビジネス上の成果を意味するからです。

 

トレンド2:マーケターに求められることの変化

CPI から ROAS へのシフト以前は、マーケターの仕事は乱暴に言うと、CPI が目標よりも低いかどうかを確認し、インストール数を最大化させるために様々なチャネルに予算を配分すること (または、それを代理店にやらせる指示を出すこと) でした。

しかし今ではチャネルごとのインストール後の指標 (最終的には売上) を把握し、それぞれのチャネルが ROAS 目標を達成してるかを確認しながら、それぞれのチャネルで入札価格を随時変更し、ROAS 達成率とボリュームをバランスさせなければならなくなりました。

さらに言うと、今やマーケターはインストール前 (プロモーション) とインストール後 (下位ファネル) のデータをどちらも見ているため、以前よりずっとより多くの社内のチームとコミュニケーションをとり、ビジネスを成長させていくことを期待されるようになってきています。

例えば、仮にデータがファネルの中でユーザーが先に進まない大きな箇所を示していたら、マーケターはその事実をプロダクトチームに伝え、問題を修復することが必要になります。

また、イベント運用チームと連携して、新規ユーザー獲得キャンペーンと新規ユーザー向けのアプリ内イベントを当時にスタートさせるといったことも、マーケターがユーザー獲得のみに専念していては出来ないことです。

そういったことを行うマーケターを、海外では UA (User Acquisition) マネージャーと呼んだりしますが、彼らの仕事はよりビジネス全体を統括する、経営的な立場に近いと言えるでしょう。

ビジネスを成長させる上では本来、予算もよりフレキシブルになるべき (ROAS が目標を超えて達成できているとき、可能な限り大きく投資したほうが速くグロースできる) なのですが、そこまでの権限を持ったマーケターは日本ではまだ余りいないように思います。

これらを実現したいマーケターのため、AppLovin はインストール後のデータも含めて広告パフォーマンスを可視化できる、透明性の高いプラットフォームを構築しており、マーケターはその上で戦略的な変更を簡単に行うことが出来ます。

トレンド3:広告フォーマットの劇的なシフト

マーケターがまだCPIとインストールボリュームだけを気にしていた頃は、バナーやアイコンサイズの小さな静的フォーマットが主流でした。

(もちろんアイコンサイズを含むいくつかの広告フォーマットは、Apple などアプリプラットフォームによって禁止されています)

しかしインストール後の下位ファネルデータまでよくよく見ると、これらのフォーマットの CPI が仮に安かったとしても、ROAS 観点で考えると時にパフォーマンスが低いことを示しています。

ここのところマーケターから人気があるのは、全画面のインタースティシャル広告や、ネイティブ広告、Playable (プレイ可能な) 広告、そして何と言っても動画広告です。

広告主のアプリをダウンロードする前にそのアプリについてより多くの情報をユーザーに与えられるので、広告からアプリインストールに至る転換率が高く、またインストール後の継続率や ROAS のような下位ファネルの KPI も高い数字を示すことが知られています。

AppsFlyer が定期的に発表している Performance Index では、インストール数でなくインストールの品質 (継続率) でも広告ネットワークを評価しランク付けしています。

広告フォーマットでいうと、動画広告が圧倒的に高い継続率をもたらすことが数字で示されていて、有難いことに AppLovin も常に最高の評価をしてもらっています。

Tatsuo_Sakamoto_AppLovin_-_Google_Docs

また、プロモーションだけでなくマネタイズ (収益化) という観点から見たとき、動画リワード広告 (動画広告を視聴するかわりに、ユーザーはアプリ内で利用可能な報酬をもらえる) は従来のようなカジュアルゲームやツールアプリだけでなく、売上ランキングトップに入るような大手のゲームにも導入が進んでいます。

課金ユーザーの獲得競争がますます激化する中で、広告収益により売上が数十パーセント増加するというのは無視できないインパクトがあります。

ユーザーに適度な報酬を与えることで、エンゲージメントが強化される (継続率や起動頻度の向上)、課金転換率が改善される (課金の効果をお試しで体験) といったポジティブな効果もあり、かつ広告視聴を望まないユーザーには見せないでよいため UX (ユーザー体験) もまったく損ねない実装が可能なのです。

日本ではまだ課金・広告の両方でマネタイズするアプリは少ないですが、今後はどんどんこういった事例が出てくると予想しています。

以上長くなりましたが、 CPI から ROAS へのシフト、 マーケターに求められることの深化、 広告フォーマットの変化 について説明してきました。

これらのトレンドを理解し素早く適応することで、素晴らしいアプリを作るデベロッパーがマーケティングという観点でも競争に勝ち、新規顧客を獲得し、ビジネスを成長させていくことが可能になります。

我々 AppLovin としても、AppsFlyer をはじめとする優れたデータツール事業社と協力しながら、日本のアプリマーケティングを一層発展させていければと考えています。

アプリデベロッパーの皆さまや、一緒に取り組んでいける事業社の皆さまは、ぜひお気軽にお声がけください。

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