1 Min. Read

2017年AppsFlyerの業界データトレンドトップ5と2018年の展望

Avatar Shani Rosenfelder Dec 19, 2017

2017年はモバイルにとって素晴らしい一年でした。マーケティング活動の中心がモバイルであるマーケターは、モバイルに予算を投資し、そのリターンを得ています。Magna Globalの新しいデータによると、2017年にモバイル広告の売上は39%上昇し、2018年はさらに27%跳ね上がって全デジタル広告売上の62%に到達すると予想されています。これは、1470億ドルの支出となっています。

モバイルの中でも特にアプリのエコシステムは2017年に成長を続け、2018年も上昇軌道が続くと予測されています。

  • 2018年はユーザーのアプリストアでの支出額が30%上昇し、1,100億ドルを超える見込み(App Annie)
  • 平均的なユーザーがモバイルアプリに費やす時間は10%増え、1日あたり合計5時間となる。この数値に最も影響を与えているのは、特にソーシャルやメッセージング分野で人気上位のアプリであり、ユーザーは少なくとも半分の時間は他のアプリに費やしている。例えば、Facebookが上位1位のアプリとして1日に平均17分間使われている。(eMarketer、comScore)
  • スマートフォン所有者の約40%は毎月少なくとも20種類のアプリを使用している。(comScore)

マーケターはアプリ業界の成功をビジネスに活かしきれているでしょうか?それとも、競争が過熱しすぎて、波に乗り遅れていませんか?また、アプリマーケティング業界を形作る主なトレンドは何でしょうか?

こうした問いに正確に答えられるのは、アトリビューションおよびマーケティングアナリティクスのグローバルリーダーであり、業界におけるデータ規模と大手プレイヤーとのパートナーシップを誇るAppsFlyerに他なりません。それらの答えを導き出すために、今回は世界の主要40市場から得た以下のデータサンプルについて分析を実施しました。

  • 46億のアプリインストール
  • 15,000個以上のアプリ
  • 100社近いネットワークからの2億1千万以上のインストールおよびコストデータ
  • 3億8千万ドル相当のアプリ内購入イベント
  • 4億件を超える30日目のアプリ起動イベント
  • 1億2千万件のリターゲティングコンバージョ

データ分析の結果は次の通りです。

1)オーガニックのアプリ発見が大きく崩壊したことでアプリマーケティングへの投資が増大している 

当社のデータによると、前年と比べて、非オーガニックアクティビティは増大していますが(2015年から2017年にかけて84%増)、オーガニックインストールの割合は減少傾向にあります(同期間に11%減少)。

iOSのApp Storeには200万以上、Google Playは350万アプリが存在している状況で(10月だけでそれぞれ5万と12万の新作アプリがリリースされた)、アプリが発見される機会は、宝くじに当たる確率とほぼ同等といえるでしょう。

アプリ市場のこうした課題を克服するため、両アプリストアは今年にマーケットプレイスの設計を見直し、AppleはiOS 11で大幅な改良を行いました。こうしたApp Storeの変化は、言うまでもなくユーザーエクスペリエンスの向上が主眼ですが、当社のデータが示すように、アプリが発見され注目される上で紹介記事が中心的な役割を果たすようになっているという事実は、ディベロッパーやマーケターの悩みをさらに深刻にしています。

また、データにより忠実に従うことで成功への鍵がつかめると考えるマーケターが増えているのも事実です。正確な測定と分析に基づいた判断で、アプリマーケターは広告支出を増加させています。非オーガニックトラフィックは、もはやオーガニックトラフィックを促進するための手段ではなく、非オーガニックトラフィック自体が目標となってきています。

非オーガニックトラフィックの増大は、メディア側のデータ、技術、そしてキャンペーン最適化への依存が深まった結果でもあります。当社メディアパートナーの間でもポストバックデータの利用が大幅に増大しています。多くの広告ネットワークは、革新によって魅力的な新しい広告ユニットを生み出し(Playable Ads、動画リワード)、洗練されたメディア購入エンジンを構築しています。

大半のアプリは、成功の軌道に乗せるために、非オーガニックとオーガニックの両方のトラフィックが必要であることが分かっています。前者は規模、コントロール、ユーザーの質(少なくともデータが信頼できる場合)をもたらすのに対して、後者は優れた質のユーザーをもたらし、eCPIを下げ、収益性を高めます。非オーガニックインストールにおけるオーガニックユーザーについてもこれは変わりません。

2018年の展望:マーケターのデータ活用術がさらに洗練され、キャンペーンの効果がより高まるでしょう。その結果、新規ユーザー獲得に対する支出が増加する可能性があります。オーガニック経由のアプリ発見の機会は狭まるばかりで、非オーガニックインストールの割合がさらに増大していくでしょう。

 

2) アプリのエンゲージメントへ焦点が移り、CVも改善傾向に

大半のアプリマーケターはインストールがファネル内の1つの段階にすぎないことを理解しています。重要な段階ではあるものの、1つの手段にすぎません。最終目標はマネタイズです。大半のアプリは無料で、アプリ内購入やアプリ内購入に頼っています。大規模なアプリの使用が継続しない場合、収益の増進は極めて困難になります。さらに、アプリストアのアルゴリズムはスケールよりも するようになっています。

マーケターがインストール後のメトリックに対する最適化に投資していることが、3つのデータポイントによってはっきりと示されています。


A) 
2017年は計測率が15%上昇:高度なリテンションレポートやコホートレポートの活用により、アプリの継続率は前年比15%増を達成しています。下のグラフに見られるように、非オーガニックトラフィックがこの大幅な増加の主要因です。

 

改善は見られるものの、インストールから30日間後もアプリを使用しているユーザーはわずか5~7%で、継続率は依然として大きな課題です。

B) リターゲティングコンバージョン数が3倍に:数年にわたり、ブランドがデスクトップの既存ユーザーベースにリエンゲージするのにリターゲティングが役立ってきましたが、モバイル、特にアプリのリターゲティングの普及が大きく進んでいます。ディープリンク の向上により、アプリは一人ひとりに合った広告を表示して、アプリ内でユーザーを特定のランディングページに移動できます。この戦術を効果的に活用する上で重要な要素です。

 

C) さまざまな種類なアプリ内イベントの計測が増加:多くのアプリマーケターがエンゲージメントに注目していることは、計測されている平均アプリ内イベント件数が増加していることからも明確です。マーケターは、リッチアプリ内イベントを通じたサブパラメーターなどインストール後のアクティビティを深く測定することで、メディアへの支出に関する意思決定、セグメンテーション、ファネル分析、効果的なリエンゲージメントなどに関するデータを得られます。

課金イベントを測定しているアプリの割合が大きく伸びていることも当然です。つまり、大半のアプリにとって、課金イベントがインストール後に最も重要なイベントなのです。


2018年の展望:マーケターはインストール後のイベント計測を大幅に増やしていますが、大半は表面をなぞっただけに終わります。エンゲージメントに対する注目がさらに高まると、測定されるイベント数、特に特定のイベント(リッチアプリ内イベント)の測定が増大する可能性があります。

 

3) 良くも悪くも…収益が増大しているが同時にメディアコストも増大

メディアコストの前年比28%上昇、特にインストールあたりのコスト(CPI)の増大 についてはいくつか理由があります。

  • アプリ利用率が増え、ますます多くのアプリが誕生している(10月だけで17万の新作アプリが登場)。その結果、すでに厳しい競争環境がさらに激化しており、需要と供給の標準的なパターンに陥っている。
  • 安価なインストールを大規模で推進する集中的なキャンペーンの利用は大きく落ち込み、エンゲージメントや品質に注目が移っていますが、それに伴いコストが上昇している。
  • ゲーム業界は予算の豊富な巨大スタジオが支配傾向にある。ゲーム業界は圧倒的に最大の業界であり、広告主が新しいプレイヤーに10ドル以上払うことを厭わないため、コストが全体的に上昇。
  • FacebookとGoogleは市場を支配しており、コストも増大。
  • 動画は極めて効果的なチャネルであることが証明されており、ゲームでは特に効果を発揮している。さらに動画に対する需要は増加しており、比較的高いコストがさらに上昇している。

良いニュースとして、マーケターのマネタイズ、測定、最適化の能力が向上しており、ユーザーあたりの平均収益(ARPU)が前年比で40%上昇しています。

2018年の展望:収益増大のトレンドが継続し、2017年に基本的な収益の計測を実施しているマーケターは2018年にはそのデータをもとに最適化を進め、その成果が表れるでしょう。コストについては、影響する要因があまりにも多いため予測は極めて困難ですが、確実なのは、コストが減少することは明らかにないという点です。

 

4) 不正:イタチごっこが続く見込み

予算がモバイルに流れ込む中、その分け前を狙う不正業者が現れました。その点では、不正業者は明らかに成功を納めています。憂慮すべきスピードで市場を汚染しているのは事実です。ForresterがAppsFlyerに委託したレポートによれば、調査対象となったマーケターのなんと70%が不正の割合は20%を超えるだろうと答えています。モバイル広告不正に対する意識が高まり、不正業者との戦いが激化しています。不正対策が始まったことにより、不正業者はさらに巧妙な手口の開発を強いられ、その結果、さらに高度な防衛手段が構築され……というイタチごっこが続いています。

しかし、当社データによると、ゲーム以外のあらゆる分野で広告主は敗北を喫しており、2017年のアプリインストール不正による損失額は に上ります。2017年の非オーガニックインストールの10件に1件は不正であることが判明しています。

注意すべきことに、最も危険な不正が今年発見されています。のリリース後、端末IDの不正リセットと呼ばれる手法がいかに重大な被害をもたらしているかが明らかになりました。この種の不正では、不正業者はデバイスファームを利用して、アプリインストールのたびに端末IDをリセットし、大規模に他のすべての不正対策技術を潜り抜ける不正トラフィックを大量に生み出します。

 

端末IDの不正リセットは、一見正当なアクティビティに見えるため検出が特に難しく、不正業者は本物の広告での実際のクリックを利用して、実物のデバイスから実際のインストールやエンゲージメントを生み出します。これらはすべてデバイスファームで実行されます。

2018年の展望:不正業者は状況の変化にさらに素早く対応できるようになり、新たな不正防止技術を特定するのにより長けてくるでしょう。クリックベースの不正を制限するGoogle Referrer APIのような新機能の登場により、デバイスファームでの不正が増える可能性があります。不正業者の一歩先を行くには、大規模で、極めて動的かつアダプティブなソリューションが必要となります。しばらくはイタチごっこが続くと考えておく方が良いでしょう。

 

5) Google、Apple、Twitterは急速に成長しているが、Facebookのリーダーとしての地位は揺るぎない 

Google’s piece in the app install pie has increased by almost 50% in 2017 vs. 2016. The search giant was a little slow developing a robust product for app marketers (particularly vs.

アプリインストールにおけるGoogleのシェアは2017年と2016年の比較でおよそ50%増加しました。この巨大検索企業によるアプリマーケター向けの安定した製品の開発は(特にFacebookに比較して)緩慢でしたが、過去数年で大きく前進しており、その成果が表れています。大胆な新しいUACへの移行後、2018年に何が起こるのか楽しみです。

2017年は、成長を続けるアプリインストール市場でのFacebookのシェアに大きな変化はありませんでしたが、世界のアプリマーケターにとって第一の選択肢という地位が揺らぐことはありませんでした。比類なき規模と極めて高い品質を誇るこのソーシャルネットワークは、AppsFlyerのパフォーマンスインデックスで何度もナンバー1のメディアソースという評価を得ています。

Apple Search Adsは多くの注目を集めた新参者で、多くの市場に進出し規模を拡大しています。ボリュームではまだFacebookやGoogleの後塵を拝していますが、この大手ハイテク企業は卓越した品質を提供しており、当社の最新のグローバルROIインデックスでは首位となっています。

Twitterも飛躍的な成長を見せました。大きな規模拡大により、このソーシャルネットワーク企業の市場シェアは220%増大しました。同社が高品質のユーザーを提供することは常に分かっていましたが、スケールの点で苦しんでいました。リーチを提供できることを証明したため、Twitterにこの懸念はもう当てはまりません。マーケターもこれを認めている傾向にあります。

最後に、動画ネットワークにとって堅実な一年となったことも忘れてはなりません。その主な推進力はUnity AdsやVungleの大きなシェア拡大でした。

また、広告主は品質と不正に注目するようになったことで、アフィリエイトネットワークが提供するインストールのシェアは前年比60%減と落ち込みました。

総合的にFacebookとGoogleは優れた品質と規模を備えていますが、それにはコストも伴います。できる限り効率性を高めるため、FacebookとGoogle以外のメディアソースを加えるマーケターはさらに増えていくことでしょう。

2018年の展望:Googleの新しいUACモデルへの移行は大胆なものでした。同社はAIの最前線と見なされていることから、この移行が成果をもたらす可能性は高く、この巨大検索企業の市場シェアは増大し続けることが予想されます。

Facebookは既に巨大なため大幅な成長は難しいですが、2018年もその支配は続くでしょう。同社は特にダイナミック広告を通じてオートメーションにも大きく投資しています。これによって、広告主がさまざまなアセットをすべてカタログ(製品、クリエイティブ、オーディエンス、言語など)に載せようとする傾向が強まり、誰にどの組み合わせを表示するかをFacebookの機械学習エンジンが完全にコントロールできるようになります。

全体的には、市場でオートメーションのトレンドの影響を見ることになると思われます。最適化や効率性の方面でさまざまな期待が生まれる一方で、データ最適化の透明性のトレンドには逆行し、データはブラックボックスに戻ることになります。マーケターにとってこれがうまく働くかどうかはこれから注目したい点です。

Apple Search Adsは市場シェアの点ではまだ参入したばかりですが、オーガニックなアプリ発見の崩壊、アプリマーケティング最高の拠点であるApp Storeが有しているという事実、そして言うまでもなく検索意図を活用できることを考えると、その潜在能力は小さくありません。さらに多くの市場に参入することで、Apple Search AdsはFacebookやGoogleと並ぶ主要プレイヤーとなる可能性が大いにあるでしょう。

2018年の市場は品質重視の傾向がさらに高まります。マーケターは本物の熱心なユーザーを求めています。大きな規模での品質や実績ある不正対策製品を提供できないネットワークは成功できないでしょう。結果として、ビジネスのアフィリエイト事業が、2017年以上に甚大な損失を被る可能性が高いと思われます。

品質重視により市場の健全性は高まるでしょう。マーケターには支出を分散して効果を最大化するための選択肢が多く残されています。この流れから見て、不正がゼロまたはごく稀に見られるメディアソースがいくつか現れるでしょう。マーケターは支出を分散して効率性を高めようとしており、非常に競争力の高いCPI/CPAを持ち、全体的な不正の割合が低い強力なパフォーマーが成長すると予想されます。

 

まとめ

マーケティング活動の中心がまだモバイルではないマーケターは、2018年にそのスタンスを変える可能性は高そうです。ForresterのリサーチアナリストのSamantha Merlivat氏は、AdExchangerに対して「多くの広告主は『デスクトップのディスプレイがすべての基盤であり、モバイルは付け足しに過ぎない』と考えていると思います」と語っています。「しかし、将来的に広告主は方向を180度転換して、モバイルファーストにならなければならないというのが明白になってきています。」

モバイルアプリマーケターにとって2018年は大きなチャンスの年ではありますが、同時に困難な課題も存在しています。

競争は激化し、オーガニックインストールが伸び悩み、継続率は低調なまま、そして、メディアコストは上昇の一途で、不正の問題も残ります…。

一方で、マーケターはより賢いユーザー獲得と、より効果的なリエンゲージメントのために、パフォーマンスデータの利用をさらに洗練していくものと見られます。実際にUAアクティビティは上昇しており、リテンションは前年比15%増、リターゲティングは大幅な成長を見せています。マネタイズは40%改善しており、収益を測定しているマーケターの数は3倍に増えています。

つまり、競争優位を確保できるかどうかを決めるのは、データを妥協なく賢明に活用できるかどうかです。「データドリブンのマインドセット」を築けば、きっと成果が訪れるでしょう。

2018年が成功に満ちた1年となりますように!