CEOブログ

オーレン・カニエルが伝えたいこと

Oren Kaniel
Oren KanielMay 17, 2018

アトリビューション計測会社が主張する中立・独立の立場は幻想か?

AppsFlyerを立ち上げた2011年、マーケティングや広告は私たちにはまるっきり新しい分野でした。私が2010年にはじめてiPhoneを手にしたとき、すぐにこの端末が私たちの生活を一変させるだろうと思ったものです。 それからアプリ開発者たちはユーザーがどこからアプリをインストールしたのか知るすべがないことにも気付きました。当時(現在も)のマーケットはまさにゴールドラッシュ。アプリマーケターがユーザーの行動を計測する技術も整っていなかったため、場当たり的な考えが正当な戦略としてまかり通っていました。 LUMAscapeのカオスマップ (右図)を目にしたときの自分の反応をいまでも覚えています。この図からはっきりと見て取れたのは、米国企業が多いこと。各企業がどんな価値を生み出しているのか、さらにはお互いにどういった利益をもたらしているのかさっぱりわかりませんでした。そのとき計測の必要性を確信したものの、どのような役割を果たせるかわかりませんでした。 そこで私はマーケットの一辺だけにターゲットを絞り、マーケターの役に立つ一流のテクノロジー、プロダクト、サービスを開発することを決意。明確なミッションを持って、たずさわる関係者すべての利益をクリアにすれば、お客さんと強い信頼関係を築き、オープンで透明性のあるコミュニケーションをはかれると私は信じていました。このスタンスを貫けば、マーケターとエコシステム全体にものすごい価値を提供できるのだと信じて疑いませんでした。 AppsFlyerは「中立」や「独立」といったワードを営業やマーケティング向けにやみくもに使っているわけではありません。この価値観はしっかりと組織のDNAに刻まれています。クライアントを成功に導くことをミッションに掲げている理由も、かかわりを持つステークホルダーたちと一切利害相反にないからです。 たとえばの話、不動産を買うときに弁護士を雇わずに購入に踏み切れるでしょうか?資産面において協力してくれる弁護士が不在のまま、売り手または売り手側の弁護士の言葉を信じることができるでしょうか?もちろんできないはずです。ではなぜ数十億ドルもの広告費の計測を扱っている自称「中立的立場」のアトリビューション計測会社だとこれが通用するのでしょう?答えはきっとみなさんもお分かりのはずです。業界全体の知識不足と不透明性が原因です。だから今回、私はこのブログを通じて嘘偽りなくすべてを語ろうと思います。 アトリビューション計測のビジネスにおいて、中立性と独立性の意味を理解するための基本ポイントが5つあります。 1. 両サイドに立つ – 広告主と広告媒体主・アドネットワークの双方をクライアントに持っている アトリビューション計測会社のなかには、収益の大部分を占めるアドネットワークに対してプロダクト・サービスを別で販売しているところがあります。さらに悪質なことに、要望があればクライアントのデータを売っているところも一部存在します。アトリビューション計測会社にはどういったクライアントがいて、どのように収益を得ているか把握しておかないと、気付かないうちにあなたも被害者になっている可能性があります。 AppsFlyerの決意表明: 会社立ち上げ初日、私たちは広告主サイドに立って、広告主だけをAppsFlyerのクライアントとすることを決めました。アドネットワークにはなにも売らず、連携パートナーとの間に金銭的利害関係は一切ありません。アトリビューション計測の第一人者として、私たちがこの立場を貫くことはきわめて重要です。その理由は、クライアントである広告主を守るために、AppsFlyerのエコシステムの規制を強化し、AppsFlyerのプラットフォームから不正を排除していく方針だからです。 私たちの透明性あるスタンスは、広告主のみならずパートナー含め、業界全体において信頼関係を築くきっかけをつくったと信じています。きっとアドネットワーク側も、アトリビューション計測会社のプロダクト・サービスを購入しないことを理由に不当な扱いは受けたくないでしょうし、かと言って優遇されることと引き換えに購入を迫られたくないはずです。 2. 顧客データを販売または悪用 多くの企業にとっていちばん大事な資産は間違いなくデータでしょう。アトリビューション計測会社が広告主の連絡先を競合他社に渡していたり、データを売ってお金を稼いでいたり、あなたの会社の競合相手になるようなアプリ事業を手がけていたり、ある日突然競合相手になっていたり…。信じられないかもしれませんが、これはすべて実際に起きている話です。私たちのもとへデータ(広告主のデータ)を買いたいと連絡してくる人は後を絶ちません。ビジネスをバックアップしてくれる資金の調達先がなく、会社の資金繰りのために売上を重視せざるを得ない場合は、きっとこうした誘惑に負けてしまう可能性があります。AppsFlyerが大型の資金調達に踏み切った理由も、まさにこのような広告主に不利益となるような衝動にかられることを防ぐためです。私たちは資金を調達できたおかげで、安心して広告主に価値あるサービスを提供することだけに専念できています。 アトリビューション計測会社が顧客データを売ったり悪用したりしている場合、広告主は一気にリスクにさらされます。これは深刻な利益相反状態と言えますし、広告主の信頼を利用し両サイドに立つことによって不公平な優位性を得ている可能性があります。 AppsFlyerの決意表明: 広告主のデータを売る、悪用する、といった行為は、今までもこれからもありません。広告主のいちばん大事な資産であるデータを守るために利害が相反する行為をしたり、広告主の不利益となるような目的で使用したりすることもありません。 3. 独立...
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