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中立性、独立性、そしてエコシステムの未来

執筆者 Oren Kaniel
中立性、独立性、そしてエコシステムの未来について AppsFlyer

 
 
 
 
 
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2020年は先行き不透明で、とにかく変化を迫られた一年でした。不確実性の高い時代だからこそ、みなさまの不安要素を少しでも取り除くことを願い、この場を借りてもう一度、私たちAppsFlyerの使命(ミッション)と約束(コミットメント)を表明させていただきます。

このアトリビューション業界では、企業同士の相互関係が見えにくいという特徴があります。私が最初にこの問題に目を付けたのが10年前、AppsFlyerをスタートするきっかけになった理由のひとつです。

私たちにとって「独立」と「中立」の立場をとることは、今にはじまったことではありません。AppsFlyer立ち上げ当初からこだわっている理念です。このスタンスを崩したことは一度もなく、2015年2018年にも決意を表明しています。  AppsFlyerが目指すいちばんのゴールは、このエコシステムでアプリ開発者やアプリマーケターの頼れる存在になることです。 

他社では収益化のために利益相反が生じる取引をおこなっているところがあるかもしれません。しかしAppsFlyerでは、中立・独立の立場を貫くことが顧客中心の姿勢や広告主、パートナー、エコシステム全体からの信頼を支える揺るぎないと原動力となっています。 

みなさまと築いた信頼関係はしっかりと形にあらわれており、去年一年だけで400億ドル以上もの効果的なマーケティング施策を実現したり、SKAdNetwork専用の予測分析ソリューションPredictSKやSK360、Incrementality、Web-to-App、高プライバシーモードを使った集約式のアトリビューションといったプライバシーを考慮したソリューションを生み出すなど、最高レベルのプライバシー保護を維持しながら、エンドユーザーに対して優れたユーザー体験と価値を提供できています。

少し前にメディア会社、アプリ会社、アトリビューション計測会社が統合した件を受けて、この数週間のあいだに多くのアプリ開発者から懸念の声が寄せられました。信頼してデータを預けていたアトリビューション計測会社が突如として非中立的な立場に変わり、大きなリスクにさらされることになったわけですから、不安に感じるのも無理はありません。けれど、いま目を向けべるきはiOS 14の本格導入に向けて準備を進めることです。  

AppsFlyerでは同様のことが起きないことを役員や社員に代わって保証し、永遠に独立・中立な立場を貫くことをお約束します。その場しのぎの行動に出れば、AppsFlyerとみなさまの間で築いてきた約10年間の信頼を裏切ることになると十分に理解しています。 

私たちはこの数年間、ものごとを決めるときに大切にしてきた2つの掟があります。

  1. 広告主とそのエンドユーザーにとって良い決断かどうか。
  2. AppsFlyerの一員であることを誇りに思えるかどうか。

このシンプルな掟こそがAppsFlyerのベースであり、意思決定に欠かせない要素です。AppsFlyer全体または一社員としての決め事にかかわらず、すべての決断の軸に企業理念があります。なにか決断を下すときは、広告主の信頼を守ることを第一優先にしています。

私たちは今後、この業界を未来へと導く重要な役割を担う存在になると予測しています。このまま信頼と企業理念を守る姿勢を貫けば、AppsFlyerは間違いなく成功すると確信しています。

ここでもう一度、AppsFlyerの決意表明をさせてください。

広告主のみなさま

AppsFlyerは「中立」や「独立」といったワードを営業やマーケティング向けにやみくもに使っているわけではありません。この価値観はしっかりと組織のDNAに刻まれています。中立・独立であることで「顧客中心主義」を貫き、みなさまの成功を考えることだけに専念できます。 

少し前に同業他社が合併・買収された話を踏まえて、次のことを覚えておいてください。広告主の連絡先を競合他社に渡す、データを売ってお金を稼ぐ、あなたの会社の競合相手になるようなアプリ事業を手がけている、ある日突然競合相手になっている。信じられないかもしれませんが、こうした行為をおこなっているアトリビューション計測会社が存在します。

AppsFlyerの決意表明:

  • 独立・中立のスタンスを貫きます。 
  • 利害に相反する行為はおこないません。広告主を最優先します。 
  • 最先端の技術を駆使して、エンドユーザーのプライバシーを最大限守るサポートをします。 
  • データの保護を徹底します。AppsFlyerはクラウドベースのCRM的なツールです。データの管理もすべて広告主側でコントロールできます。広告主のデータを売ったり、悪用したり、広告主のデータを守るために利益相反する行為はおこないません。従って、この先AppsFlyerがアプリ事業を手がけることも、メディアを売ることもありません。 
  • 広告主を成功に導くことが、私たちの成功であると考えています。 

AppsFlyerを信頼し、重要な資産であるデータの預け先として選んでいただけること、そしてたくさんのすばらしいソリューションを築いてエコシステムの課題に共に取り組み、AppsFlyerが独立・中立であり続けると信頼していただき感謝しております。

パートナーのみなさま

もしアトリビューション計測会社がメディアを売り、自社で広告効果計測もおこない、広告主が競合に広告費を使うためのソフトウェアを開発しているとしたら、あまりの利益相反な行為に混乱することと思います。

AppsFlyerの決意表明: 

  • 中立性を守ります。メディア業界に足を踏み入れることはなく、メディアソースと競合することもありません。 
  • データとインサイトを守ります。メディアを売ったり、自社アプリを手がけることはありません。 
  • マーケット全体がみなさまのプロダクトについて理解を深められるようサポートします。
  • データ分析の乖離や不正広告対策を徹底し、広告主、パートナー、アトリビューション業界が最大限のメリットを得られるようにします。 

AppsFlyerとのパートナーシップの構築に時間を割き、透明性の高い広告効果の計測を重要視し、またAppsFlyerの広告主を大切にしていただきありがとうございます。不正広告対策のソリューション開発やエンドユーザーのプライバシー強化を実現するなど、これまでに築いてきたみなさまとの強い信頼関係があってこそ成り立っています。

エコシステムとコミュニティのみなさま

エコシステムの一員として、質の良いユーザー体験を提供しながらプライバシーを守るには、独立した中立的なプラットフォームが必要です。

メディア会社がアトリビューション計測会社を買収することは、この業界にとって損失であるというのが私たちの見解です。それと同時に、AppsFlyerがさらに飛躍できるチャンスがめぐってきており、今後さらなる責任を担うことを楽しみにしています。 

エコシステムが向かう先

この10年でエコシステムの構造はより複雑になってきています。インターネットの自由度、透明性、安全性が存在することを信じる一方で、不透明で陰に埋もれてしまうことのほうが多くなりました。だからこそ、ユーザーに対してメリットを与え、AppsFlyerが持つ影響力を活かし、エコシステム全体が協力し合うよう働きかける責任が私たちにはあります。  

いまの複雑化した環境では、ユーザーに多大な負担がかかります。業界全体が、通信手段やAPIの連携に取り組み、エンドユーザーのために環境を整えてあげることが重要です。

AppsFlyerが消費者向けのプロダクト、ブラウザー、OS、デバイス、アプリストア、アドネットワークなど一切所有しておらず、またどこのメディアにも属していない独立性と中立性を保った立場は、これまでとはまったく異なる意味を持ちます。

iOS 14の一連の変更は業界の常識を変え、私たちはこの新しい方針に従い任務を遂行する責任があります。常にエンドユーザーをいちばんに考えて行動すれば、業界をけん引することができると同時に、すべての人にとってより良い未来をつくることができると信じています。 

最後に、1,000名以上のAppsFlyer社員がミッションの実現に向けて日々努力していることを私はとても誇らしく感じます。収益のことよりも、まずエンドユーザー、アプリ開発者、エコシステムを第一に考えられるこの会社を代表することができて幸せです。  

AppsFlyerでは難しい目標は掲げていません。5年後、10年後、20年後の節目節目に、エコシステムといちばん大切なエンドユーザーのために「やるべきことはすべてやってきた」と胸を張って言えること。これに尽きると思います。

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Oren Kaniel

Oren KanielはAppsFlyerの共同設立者兼CEOです。モバイルをこよなく愛し、クリエイティブな思想家、聞き手、話し手であり、ブロガーでもあります。Technionでコンピュータサイエンスの学士号(Cum Laude)を取得し、Wharton Business Schoolとの交流の一環としてIDCでMBAを取得しました。

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