ありがとうございます!

Apple Search AdsでiOSアプリのプロモーションをレベルアップ

執筆者 Einav Mor-Samuels
Apple search ads - featured

iOSアプリのプロモーションを向上させる方法をお探しでしたら、ぜひApple Search Adsをご活用ください。Apple Search Adsは、モバイルアプリの認知度、ダウンロード数、コンバージョン率の向上に役立つパワフルなプラットフォームです。 

このガイドでは、Apple Search Adsの主な機能、設定プロセス、Apple Search Adsキャンペーンを最適化するためのベストプラクティスなど、Apple Search Adsの重要事項について説明します。 

Apple Search Adsとは

Apple Search Ads(ASA)はApp Store内に配信される広告です。検索結果ページと [検索] タブの両方に表示されます。マーケティング担当者は、キーワードを通じて関連性の高いユーザーにアプローチすることができます。 

たとえば、ユーザーが何らかのキーワード(「音楽」など)を入力するたびに、そのキーワード(ここでは「音楽」)に入札しているアプリの関連広告が表示されます。 

App Storeユーザーの70%以上(英語記事)が検索によって目的のアプリを見つけており、 ダウンロードの65%(英語記事)がApp Storeから直接発生していることを考えると、ASAは、iOSアプリを利用したあらゆるビジネスに必須のツールといえます。 

適切に利用すれば、アプリの認知度が大幅に高まり、App Storeを閲覧しているユーザーにアプリを見つけてもらいやすくなると同時に、コンバージョン率を約50%向上させることができます。

iOS向けApple Search Adsの主な機能

iOS向けApple Search Adsの主な機能は以下のとおりです。

  • 検索マッチによるターゲティング:この機能は、広告主の広告を分析し、それらの広告と検索語句を関連付けることにより、自動ASAターゲティングを実現します。検索マッチを使用すると、入札対象となるキーワード候補のリスト作成に費やす時間と費用を節約できます。 
  • 顧客タイプによるターゲティング:この機能では、対象アプリを過去に使用したことがあるユーザー、対象アプリの情報を収集しているユーザー、他の自社アプリの利用状況から、対象アプリに関心があると思われるユーザーなど、App Storeで検索しているあらゆるユーザーをターゲットにして広告をカスタマイズできます。
  • キーワードによるターゲティング:クリック課金型(PPC)と同じ方法でキーワードに入札できます。キーワードを絞り込むための追加の機能も用意されています。 
  • ユーザー属性によるターゲティング:性別や年齢に基づいてオーディエンスを簡単に見つけることができます。
  • ロケーションによるターゲティング:キャンペーンで選択した地域または国のすべてのユーザーにリーチできます。

Apple Search Adsのフォーマット例

Apple Search Adsのフォーマット例

Apple Search Adsには2つのフォーマットがあります。

  • テキスト広告:アプリのアイコン、名前、評価(またはApp Store Awards)、サブタイトル、説明文、[入手] ボタンで構成されます。 
  • クリエイティブ広告:基本的なレイアウトはテキスト広告と似ていますが、クリエイティブ広告にはアプリのプレビューやスクリーンショットが表示され、説明文は掲載されません。 

これらの広告は、App Storeの検索結果ページの上部に表示されます。通常、背景は水色で、広告表記アイコンが表示されるため、ユーザーは、それがオーガニック検索の結果ではなく広告であることがすぐにわかります。

Apple Search Ads BasicとApple Search Ads Advanced

ASAには、モバイルアプリの広告キャンペーンを管理する方法が2種類あります。ASA BasicとASA Advancedです。どちらも便利なソリューションですが、それぞれのツールで実行できる機能には明確な違いがあります。

Apple Search Ads Basic

ASA Basicでは、1か月に最大10,000ドルまで予算を投入でき、最大50のアプリをプロモーションできます。このバージョンは、コストの予測が可能で、設定がシンプルな方法を求めている場合に役立ちます。 

たとえば、ASA Basicでは、関連キーワードやオーディエンスの絞り込みを設定しなくても、広告主の広告と潜在的なユーザーが自動的にマッチングされます。 

Basicバージョンは比較的簡単で魅力的な手段ではあるものの、マーケティングとアプリの成長戦略全体がASAによって完全に制御されることに注意してください。 

そのため、キャンペーンの最適化についての透明性は得られません。広告主の予算をどこに、どのように使用するかは、ASAによって自動的に決定されます。 

Apple Search Ads Advanced

Basicバージョンと異なり、ASA Advancedでは、アプリのマーケティングキャンペーン全体を広告主が管理します。 

ASA Advancedを使用する場合、入札額(クリック1回当たりに支払う上限金額)を広告主が選択できます。その際、ASAによる推奨金額も提示されます。広告を掲載するキーワードとオーディエンスを選択したり、すべての主要指標を網羅したレポートにアクセスしたりすることも可能です。 

さらに、毎月の予算額やプロモーションできるアプリの数に制限がありません。

Apple Search Adsキャンペーンの設定

ASAの設定は比較的シンプルで簡単です。ご自身のApple IDを使用してログインし、ASA BasicまたはASA Advancedのページでスタートボタンをクリックするだけです。

Apple Search Ads Basic

Apple Search Ads Basicキャンペーンの設定方法

1.プロモーション対象のアプリを選択する

ASA Basicキャンペーンを設定するには、まず、ASAアカウントの管理画面にある検索バーを使用してプロモーションするアプリを選択します。 

リンク済みのApp Store Connectアカウントに関連付けられたアプリのみをプロモーションするオプションが用意されています。App Store Connectアカウントを複数お持ちの場合は、それぞれのアカウントをApple Search Adsアカウントにリンクして、関連付けられたアプリをプロモーションする方法をお勧めします。 

2.国または地域を特定する

アプリの広告を特定の地域(ストアフロント)に配信するか、そのアプリが提供されているすべての地域/国に配信するかを選択します。後者を選択した場合、新しい市場が利用可能になった時点で、その市場も自動的に広告配信対象になることに注意してください。 

3.毎月の予算を設定する

地域を特定したら、毎月の予算を設定し、1か月にアプリプロモーションに費やす上限額を指定します。この金額は、すべての地域と国で使用する合計予算となります。その点を考慮して金額を指定してください。 

また、ASA Basicの場合、設定できる1か月の最大予算額は、1アプリケーションにつき10,000ドルとなります。

4.最大インストール単価(CPI)を指定する

このステップに進むと、広告主と同じユーザーをターゲットにしている他のデベロッパーの支払い金額に基づいて、最大CPIの推奨額が提示されます。この推奨値を使用せずに、ご自身が希望する金額を設定してもかまいません。 

ただし、Appleが推奨する最大CPIを使用すると、広告が表示される可能性を高めることができます。

5.アプリのプロモーションを開始する

ASAアカウントの作成時に、有効なお支払い方法を指定していることを確認してください。広告の配信を開始するには、お支払い方法が追加されている必要があります。 

Apple Search Ads Advancedキャンペーンの設定方法

Apple Search Ads Advanced

Basicバージョンでは要件を満たすことができない場合は、Advancedバージョンの利用をご検討ください。ASA Advancedキャンペーンを設定するための主な手順は以下のとおりです。

1.最適なキャンペーン構成を使用する

効果的なキャンペーン構成を使用すると、各タップの価値を最大限に引き出すことができます。タップ単価(CPT)モデルで運用されるAdvancedバージョンは、広告主のアプリがユーザーにダウンロードされる可能性を高めます。 

ここでは、ASA Advancedで作成できるキャンペーンタイプを紹介します。

  • ブランドキャンペーン:自社ブランドを保護するため、ブランドキャンペーンを実施して、自社のブランド名とほぼ同じキーワードを選択しましょう。そうしないと、これらのキーワードで競合他社が入札を獲得してしまいます。  
  • カテゴリ(汎用)キャンペーンカテゴリキャンペーンでは、ターゲットオーディエンスが、対象アプリのカテゴリを検索する際によく使用する語句を追加します。たとえば、旅行アプリをプロモーションするのであれば、カテゴリキャンペーンで「ホテル」、「フライト」、「旅行」などのキーワードを追加します。
  • 競合キャンペーン:競合キャンペーンでは、競合他社の名前やそれに類似した語句を含むキーワードを追加します。これにより、広告主と直接競合するブランドや同種のアプリをターゲットオーディエンスが検索しているとき、広告主のアプリを見つけてもらいやすくなります。  
  • 調査キャンペーン:上記3つのキャンペーンと異なり、調査キャンペーンは、まだ利用していない新しいキーワードや代替キーワードを見つけ、より多くのオーディエンスにリーチできるようにすることを目的としています。 
Apple Search Adsのキャンペーンタイプ

国や地域、または予算に応じてキャンペーンを分けることができます。どちらの場合も4つの異なる広告グループを作成し、それぞれ、上記で説明した各キーワードテーマに焦点を当てることができます。 

2.必要なすべての情報を入力する

最適なキャンペーン構成を作成したら、ご自身のアカウントにアクセスして以下の情報を入力します。

  • プロモーションの対象となるアプリ
  • キャンペーンを実施する地域または国
  • 広告を掲載する場所(検索タブ、またはApp Storeの検索結果ページの上部)

3.キャンペーンの設定を調整する

キャンペーンに名前を付けます。そのキャンペーンの構成がわかる名前にしてください。たとえば、「カテゴリ」、「競合」、「調査」、「ブランド」など、キャンペーンタイプに基づく名前を付けます。 

次に、キャンペーンの予算を設定しましょう。予算はあとで増やすこともできますが、キャンペーンの開始後は予算を変更できなくなります。 

予算を設定するときは、この点に注意してください。全体として、設定した予算がなくなるか、キャンペーンの終了日に達するか、またはキャンペーンを一時停止するまで広告が掲載されます。 

さらにきめ細かく管理したい場合は、1日の上限を設定し、指定した期間内のすべての日に予算を配分することができます。 

4.広告グループを作成する

広告グループとは、App Storeの検索結果ページに広告を表示するにあたり、どのようなユーザーを対象にするかを定義した基準のセットです。広告グループには、広告主のキーワードテーマに関連する名前を付けることをお勧めします。こうすることで、それぞれの違いを覚えておかなくても、複数の異なる広告グループとそのパフォーマンスを容易に監視できます。 

5.広告グループのキーワードを選択する

キーワードは、App Storeでの対象アプリの認知度を高め、もっとも関連性の高いユーザーにアプリを見つけてもらい、ダウンロードを獲得するための手段です。広告主のアプリとそのジャンルについて熟知しているAppleにより、最適なキーワードの選択に役立つ推奨キーワードが提示されます。 

Apple Search Adsキャンペーン構成のフローチャート

ご自身でキーワードを選ぶ場合は、まず、ユーザーの立場になって考えてみましょう。 

ユーザーが広告主のアプリを検索するとしたら、どのような語句を組み合わせて使用するでしょうか。適切なキーワードが見つかったら、それらをリストに追加します。一般的的なキーワードと具体的なキーワードの両方を使用して、マッチする可能性が高い組み合わせを見つけてください。 

6.オーディエンスを絞り込む

ユーザー属性を具体的に指定し、場所、年齢、性別、デバイス、顧客タイプ(リピートユーザー、新規ユーザー、他の自社アプリのユーザー、すべてのユーザー)に基づいてターゲットユーザーを特定します。これにより、対象アプリにもっとも関連するユーザーに広告を配信できます。

7.キャンペーンの期間とスケジュールを設定する

イベント、季節的なプロモーション、期間限定のマーケティング活動などを計画している場合は、キャンペーンのスケジュールを設定することで、それらのマーケティング活動に合わせて戦略的に広告を配信できます。 

開始日と終了日を設定すると、作成した広告グループと広告を含むキャンペーンがその期間内に実施されるようになります。これにより、費用をより厳密に管理し、広告の関連性を高めることができます。 

8.クリエイティブセットを追加する

広告グループのキーワードやオーディエンスセグメントに沿った広告バリエーションを増やしたい場合は、クリエイティブセットの追加をご検討ください。 

クリエイティブセットとは、App Storeで、対象アプリのプロダクトページから選んだスクリーンショットとアプリプレビューからなるASAアセットの集まりです。広告の掲載につながったキーワードに基づいて、広告クリエイティブセットを調整することができます。 

Apple Search Adsキャンペーンを最適化する方法

ここでは、ASAキャンペーンを最適化する方法をいくつかご紹介します。

1.最適なキーワードプールを作成し、最新の状態に維持する

キーワードプールを作成し、人気度の高いキーワード(競合、汎用、ブランド)を追加することをお勧めします。 

作成したキーワードプールは継続的に最適化し、常に最新の状態に維持してください。そのためには、それぞれのキャンペーンで、ブランド、汎用、競合ブランドのキーワードを適切に分類します。また、これらのキーワードのパフォーマンスを継続的に確認してください。 

キーワードプールに追加するキーワードを選択するときは、適切なキーワードマッチタイプを選ぶことが重要です。選択したマッチタイプに基づいて、そのキーワードの入札方法が決まります。 

キーワードに適用できるマッチタイプは3種類あります。

  • 完全一致:キーワードにこのマッチタイプを選択した場合、広告主が追加したキーワードと完全に一致する語句を入力したユーザーにのみ広告が表示されます。 
  • 部分一致:このマッチタイプでは、類似するキーワード(複数形、スペルミス、類義語など)を検索したユーザーにも広告が表示されます。 
  • 検索マッチ:この機能を使用すると、広告主のモバイルアプリでもっとも高い成果が見込めるキーワードを見つけることができます。検索マッチを選択した場合、広告主のアプリと、関連するキーワードや検索語句が(アプリのメタデータを使用して)自動的にマッチングされます。

2.完全一致キーワードの入札額を引き上げる

完全一致キーワードの入札額を引き上げるなど、パフォーマンスに基づいてキャンペーンの入札額を調整しましょう。検索クエリごとに1件の広告しか表示されないため、完全一致キーワードの入札額が高いほど、より確実に大きな成果を得ることができます。 

Apple Search Adsでの入札額の調整

3.キャンペーンをタイプごとに分ける

キャンペーンをタイプごとに分けると、パフォーマンスをより詳細に管理することができます。マーケティング目標を考慮し、必要に応じて範囲を拡大したり、調整したりできます。 

キャンペーンを戦略的に実施するにはいくつかの方法があります。

  • ブランドと非ブランド
  • 類似のカテゴリまたはテーマ
  • ユーザーのタイプ(リピーターと新規、LATオンとオフ)
  • 高いパフォーマンスが見込めるキーワード
  • 調査(部分一致と検索マッチ)

4.除外キーワードを利用する

完全一致や部分一致のキーワードに加え、除外キーワードを使用すると、広告主のアプリに該当しない検索クエリに対しては広告が表示されなくなります。 

たとえば、レディースファッションを販売しているアプリで、除外キーワードとして「メンズ服」を追加した場合、男性向けファッションを購入しようとしているユーザーには広告が表示されません。 

Apple Search Adsの費用

ASAで発生する費用は、以下のようにいくつかの要因によって決定されます。

  • タップ単価(CPT):タップ単価(CPT)価格モデルでは、広告主の広告をユーザーがタップした場合のみお支払いが発生します。Apple Search AdsのCPTは約0.93ドルです。もっとも高額なアプリカテゴリであるショッピングとファイナンスでは、それぞれ1.45ドルと1.75ドルになります。
  • 顧客獲得単価(CPA):CPAは、インストールまたはダウンロード1回ごとに広告主が支払う金額です。ASAでの平均CPAは1.76ドルです。ただし、この金額はカテゴリによって大きく異なります。 
  • タップ率(TTR):広告主の広告を見て、それをタップしたユーザーの数を示します。TTRを計算するには、「合計タップ数」を「獲得したインプレッション数」で除算します。 

ASAアカウントを最初に設定する際、Appleからプロモーションクレジットが提供され、100ドル分のクレジットが自動的に付与されます。このクレジットを使用してASAを試し、広告主のビジネスでどの程度の成果が得られるかを判断することができます。 

Apple Search Adsのベストプラクティスと推奨事項

ASAを最大限に活用するための方法をいくつかご紹介します。

入札額を20%引き上げる

インプレッションを獲得できない場合は、入札額を20%ほど引き上げましょう。入札額を引き上げても状況が変わらない場合は、インプレッションが得られるようになるまで、再度入札額を引き上げます。 

まず、現在の入札額でのパフォーマンスを確認し、パフォーマンスの向上に必要な変更を判断してください。ただし、そのためにはある程度の費用を投じる必要があります。 

既存のアプリ情報を確認して最適化する

ASAでは、既存のメタデータと画像を使用して広告が作成されます。 

キャンペーンを開始する前にApp Store Connectでアプリ情報をチェックし、すべての情報が正しいことを確認してください。 

アプリに関する最適な情報が広告に掲載されるようにするには、正確なコピーとメタデータ、正常に機能するリンク、魅力的なビデオやスクリーンショット(英語ブログ)を用意する必要があります。 

成功しているキャンペーンを拡大する

ASAキャンペーンは、すべての国や地域で利用できるわけではありません。ただし、効果的な広告のリーチを拡大することは可能です。Advancedバージョンには、優れた成果を上げている広告を簡単に複製して、他のApp Storeロケーションで利用できるようにする機能が用意されています。 

この複製機能を使用すると、キーワード、広告グループ、ユーザー属性などの設定を、ある国のストアフロントから別の国のストアフロントにコピーできます。また、既存の入札額を引き継ぐこともできます。

重要なポイント

  • ASAキャンペーンを利用すると、App Storeでの認知度を大幅に高めることができます。
  • ASAには2種類のバージョンのプラットフォーム(BasicとAdvanced)があります。Basicバージョンは構成がシンプルで自動化されています。一方、Advancedバージョンでは、マーケティング担当者によるきめ細かい管理やカスタマイズが可能です。 
  • ASAではキーワードの関連性が非常に重視されます。つまり、キーワードに多額の費用を投じても、それらのキーワードと広告主のアプリに関連性がなければ、広告が表示される可能性は低くなります。 
  • 完全一致のキーワードに入札すると、広告予算を厳密に管理することができるため、広告投資対効果が向上します。

Einav Mor-Samuels

デジタルマーケティングにおける豊富な経験を持つEinavは、AppsFlyerのコンテンツライターです。過去15年にわたり、モバイルマーケティングの分野で十分な経験を積み、市場動向を調査し、顧客のデジタル問題に合わせたソリューションを提供してきました。データに基づいたインサイトをコンテンツに盛り込み、最も複雑なトピックでさえもアクセスしやすく、分かりやすく解説いたします。
Background
あなた自身のサクセスストーリーを作る準備はできましたか?