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SKAN 4.0を最大限活用するための教訓 – どれくらいのインストール数が必要?

執筆者 Shani Rosenfelder & Roi Tamir

Appleが2022年10月にSKAdNetwork(SKAN)4.0を発表したとき、業界は興奮に包まれました。初めて、大幅なSKAdNetworkのアップグレードが発表され、主にキャンペーンディメンジョンレポートやインストール後の指標の計測期間の延長など、アプリ開発者が利用できるデータが増えました。 

しかし、特にアドネットワーク側での対応は遅れていたことから、アプリ側でも導入はなかなか進みませんでした。 

しかしついにこの数週間で、導入が急速に進んできています。そして現在、私たちAppsFlyerとしては、広告主の皆様にSKAdNetwork 4スキーマの設定を開始し、アドネットワークには実装完了させることを強く推奨する段階を迎えています。 

これまで2023年8月から2024年1月までの間に、2,000以上のアプリから2億4,000万ポストバックという十分なデータが得られました。このブログでは、そのデータから判明した見落とすべきではない重要な5つの教訓をお伝えします!

1) 導入率:ポストバックの27%がSKAN 4.0をすでに利用

初めに、現時点での導入までの状況と、最近の進捗のペースについてです。

2024年1月末現在、SKAdNetworkポストバックの4分の1以上(27%)がバージョン4です。アプリ側の実装では、SKAN計測中のアプリの3分の1がすでにSKAN 4.0スキーマをマッピングしており、先月だけで18%増加しています。 

アドネットワーク側での対応状況は、依然として混沌としています。Unity Ads、X、Mintegralのような主要ネットワークでのSKAN 4.0の割合は70%以上であり、MolocoやLiftoffのようなネットワークはすでに50%を超えています。Google Adsでも急速に伸びており、30%に近づいています。 

しかし、MetaとTikTokはまだ追いついておらず、現在はテストモードです。私たちは、これらのアドネットワークの対応が拡大すれば、SKAN 4.0の実装が当たり前になる状況を迎えると考えています。    

要点:SKAN 4.0にて提供されるデータは、以前のバージョンと比較して大きな期待が持てます。対応が進む中、マーケット担当者はSKAN 4.0が標準になる転換点に達するまで待つのではなく、競合他社に先んじて今スキーマ設定を行い、メディアパートナーにSKAN 4.0をサポートするよう働きかけるべきです。  

2) アプリ別/キャンペーン別に最低限とされる1日あたりのインストール数は20件(Tier 2または3)

Appleは、アトリビューション計測データを提供するSKAN 4.0のプライバシー重視のアプローチを説明するために、新しくクラウド匿名性の概念を取り入れています。Appleは、インストールした数が多いほど、共有されるデータも多くなるという原則に従って、ポストバックごとにクラウド匿名性の階層(Tier)を決定し、それに応じてデータを連携します。

これをまとめたのが次の表です:

1回目のポストバック2&3回目のポストバック
クラウド匿名性 Tier 02桁のソースIDのみx
クラウド匿名性 Tier 12桁のソースID 粗いコンバージョン値2桁のソースIDのみ
粗いコンバージョン値
クラウド匿名性 Tier 22、3、または4桁のソースID
細かいコンバージョン値
2桁のソースIDのみ
粗いコンバージョン値
クラウド匿名性 Tier 32、3、または4桁のソースID
“細かいコンバージョン値 ソースアプリID/ソースドメイン
2桁のソースIDのみ
粗いコンバージョン値

私たちの分析によると、Tier 2またはTier 3を達成するために必要なゴールデンナンバー(上の表を網羅するのに必要な数)は、アプリあたり、キャンペーンあたり、1日あたりで20件のインストール数(=ポストバック数)です。この数字は、ゲームアプリと非ゲームアプリの両方に対して、97%の確度で当てはまります。 

このしきい値は、キャンペーンごとに一定の範囲(20件刻み)で受信されたポストバックのシェアによって判明したものです。100%の確実性を求めるのであれば120件のインストールが必要になりますが、そこまでのインストール数を推奨するわけではございません。 

さらに、Tier 3を達成するためには、1キャンペーンあたり、1日あたり、少なくとも5つのソースアプリIDが必要であることがわかりました。

要点:プライバシー主導のデータ制限において、取得できるデータをなるべく取るためのアプローチが必要であり、言い換えればデータシグナルを最大化すべきです。上の表が示すように、十分な規模のキャンペーンを行うことで、SKAN 4.0のデータをnull値(Tier 0)にせず、より多くのデータを含むTier 2または3になることを日々確認していく必要があります。 

通常、日次で20件のインストール数で十分であるという事実は、特に小規模なデベロッパーや、標準的なキャンペーンよりもはるかに小規模なクリエイティブテストキャンペーンを数多く実行しているデベロッパーにとって、大きな朗報です。  

3) SKAN 4.0では、Nullのコンバージョン値を持つポストバックが70%近くも減少

コンバージョン値がNullとなったアプリ内のキャンペーンごとの平均ポストバック数は、以前のSKANのバージョンと比較して、最初のSKANのポストバックで70%近くも激減しました(注意:Appleによって定義されたプライバシーのしきい値を満たさない場合にNull値が発生します)。 

AppleがSKAN 4.0で1回目のポストバックの粗い粒度のコンバージョン値という中間領域を作ったため、このような減少は想定されていたことではありますが、事実上、この数値が低下したことは歓迎すべきことです。SKAN3では、ポストバック全体のうちの約7%がnull値でした。またAppleは実際のプライバシーしきい値を開示してこなかったため、開発者は頭を悩ませていました。 

なぜ重要なのか:繰り返しになりますが、プライバシーの時代において取得できるデータを最大化することが重要です。ユーザーの質を3段階で示すことができる粗い粒度のコンバージョン値を得られるようになったことは、データが全く取得できないよりも確実に良いことと言えます。 

4) Tier 2の82%、Tier 3の76%のポストバックには4桁のソースIDが含まれる

上記の表は、開発者やマーケターがTier 2またはTier 3を目指すべき理由を示しています。1つ目のポストバックには、4桁のソースIDによる細かい粒度のキャンペーンレポートなど、より多くのデータがあります。 

2桁と4桁のソースIDの違いは大きく、100通りから10,000通りまでの違いがあります。より細かい粒度のレポートを作成するためにこれらのオプションを利用するかどうかは、アドネットワーク(MMPや広告主ではない)次第であることに注意する必要があります。 

Tier 2のポストバックの82%に4桁のソースIDが含まれており、Tier 3のポストバックの76%にも4桁のソースIDが含まれていることがわかります。

ゲームアプリでは、Tier 2のポストバックはTier 3のポストバックに比べて4桁の数字が多いのですが、非ゲームのアプリではその逆の傾向があります。

要点:分かりやすく言えば、桁数が多いほどキャンペーンレポートの粒度が細かくできます。具体的には広告の配信地域や配信面の内訳(フィードやリールなど)、クリエイティブの内訳(どの広告アセットが表示されたか)などです。これはまた、上記のデータポイント#2で説明した信頼度97%で十分である理由も示しています。なぜなら、大半のケースではTier 2で4桁の数字が得られるからです。

5) SKAN 4.0 コンバージョン値のスキーママッピング:何をどのタイミングで計測するか

SKAN 4.0で改善されたとはいえ、活用できるデータの量はまだ限られています。だからこそ、計測する対象を正しく選ぶことが重要になります。 

SKAN 4.0のスキーマ設定をすでに行なっている最初の2,000以上のアプリの集計データをもとにした分析結果から、私たちは確実に良い指針を示すことができます。SKAN 4.0では、どのイベントをいつ計測するかを選択するロジックがあるため、これは特に重要であり、異なるポストバックの異なる時間枠に対してスキーマを設定することができます。

例えば、1回目のポストバックと2、3回目のポストバックでは、1回目のポストバックではゲームの「レベル完了」イベントがマッピングされる割合が圧倒的に高いことがわかります。おそらく、早いタイミングでのレベル達成のデータを取得する必要性が、そのユーザーの将来の価値を予測するために利用されているのでしょう。ファイナンスのアプリでは、課金イベントはカスタマージャーニーの後半のタイミングになるほど多くマッピングされる傾向にあります。

なぜ重要なのか:SKAN 4.0でコンバージョン値のスキーマをマッピングすることで、目標を達成するために必要なものを計測するサポートをします。また、選択肢に制約はあるものの、最適なファネルの構築するの必要な、より細かい粒度のデータを得られる可能性は高まってきています。 

まとめ:SKAN 4.0の制限にはSSOTにて克服できるものがあります。

AppleがSKAN 4.0を設計する際に、業界の声に耳を傾けたことは明らかです。SKAN 3.0と比較すると大きな改善が見受けられます。 

とはいえ、SKANはまだデータのサイロ化自体は解決していません。他のソースからのインストールは重複排除されず、データは依然として遅延して(最大144時間)受信され、コンバージョン値は粒度の制約があり、レポートはクラウド匿名性による制約を受け、ウェブ配信面のアトリビューションはSafariの場合にしかサポートされていません。

そのギャップを埋めるために、iOSキャンペーンのパフォーマンスを最大化するには、SSOT(Single Source of Truth)が必要です。包括的なデータを提供し、オーガニック、Apple Search Ads、オウンドメディアを含み、実際のインストール後の指標のデータ予測も提供し、クラウド匿名性に依存せず、すべてのブラウザで動作します。 

結論

SKAN4には多くのチャンスがあります。しかし、悪魔はしばしば細部に宿ります。今回紹介した、Tier 2やTier 3を取得するために必要なインストール数や、4桁のユーザー識別子の仕様などを把握することで、iOSキャンペーンを最適化のためにデータシグナルの量を最大化するための手助けとなります。

私たちは、残りのアドネットワークがSKAN 4.0の実装完了を待たずに今、動き出すことを強くお勧めします。SKAN 4.0スキーマ設定を行い、メディアパートナーにSKAN 4.0でのキャンペーン計測をサポートするよう働きかけてください。

Shani Rosenfelder

Shaniは、AppsFlyerのコンテンツ&モバイルインサイトの責任者。10年以上にわたり、さまざまな大手オンライン企業や新興企業で、コンテンツやマーケティングの重要な役割を担ってきた経験を持つ。創造性、分析力、戦略的思考を兼ね備え、革新的なコンテンツ主導型プロジェクトを通じてブランドの評判と知名度を高めることに情熱を注いでいる。

Roi Tamir

マーケティングと分析の分野で約10年の経験を持つRoiは、ビジネス、マーケティング、関連するソリューションの専門知識を兼ね備えています。現在、AppsFlyerのiOSプロダクトの一部を担当しています。

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