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賢く相手を選ぶということー切り替えの時期を知る方法

執筆者 Einav Mor-Samuels
It’s not you, it’s your MMP - How to know it’s time to switch

素早く一手先を読み解くための準備はできていますか?

すでにMMPを活用している方であれば、マーケティング計測をすることの価値は理解できているに違いありません。しかしながら今お使いのMMPでは充分なバリューを得られていないか、もしくは最大限活用することができていないなど、成長課題に応えるより包括的なプラットフォームを必要としているということもあるのではないしょうか。 

少しでも思い当たることがあれば、ぜひ読み進めてみてください。そうでない方にとっても新たな発見に繋がるかも知れません。

もしMMPの切り替えを検討しているという事であれば、この次のブログも併せてご一読ください。次の記事では、MMP移行の際に多く上がる懸念事項を取り上げています。また、移行を経験したお客様の体験談をいくつかご紹介しています。

さて、話を戻して、まず、よくある3つのペインポイントに分解してみることからお話したいと思います。自問してみてください:私(あなた)は、自分のニーズに最適なMMPと組んでいたか、そして切り替えるとしたらどのようにすればいいのか。

1. お金を無駄にしている可能性(認識していない可能性も含め)

お金の無駄遣い

a) 効率の悪さによるもの信頼すべき統合されたデータソースがない

タイトルにある通りの課題ですね。 

データフローは分散化され、複数のソースに分散、各ネットワークは独自のポストバックを受信します。こうした細分化されたソースをまとめて、全体的な観点からキャンペーンパフォーマンスを理解できるようにする必要があります。 

データソースには以下のようなものが含まれます: 

  • SKAN値
  • 同意コホート
  • MMPアトリビューションデータ
  • 混合メディアモデリングと推定のインクリメンタル値
  • アドネットワークの属性データ(標準化されていない独自のラフデータ) 

残念ながらこれらのソースを組み合わせたり、重複を排除する(必然的に発生する)ほか、データをクリーンにしたり、標準化することができない限り、全体像を理解する方法はありません。 

なぜなら、標準化されたデータを基にした統合ダッシュボードで運用しなければ、チャンネルやプラットフォームを横断した、クロスチャンネルやクロスプラットフォームの傾向を特定することができず、さらに、そうしたデータを基にした予算や戦略的成長計画の策定も難しくなるからです。 

解決策は?ずばり、SSOT(エスエスオーティー:シングル・ソース・オブ・トゥルース)です

必要なもの、それはずばり、キャンペーンのパフォーマンスを重複排除されたインストールやLTVデータを基に1 つのデータセットとして確認できるMMPです。 

SSOTは、「一つの土俵にすべてをまとめたもの」です。

SSOTは、複数のデータストリームを重複排除された1 つのデータソースに結合できるため、最終的にキャンペーンの真のパフォーマンスを正確かつ完全な状態で把握できます。 

MMPはMMPでも、連携可能なプラットフォームやデバイスを横断して指標を縦横に切り取り出して分析できるMMPは、実用的なインサイトを引き出すだけでなく、継続的に広告費を最適化し、間違ったキャンペーンへの投資を回避する手助けをします。

b) 可視領域が狭いことによるもの

可視領域の狭さ

“モバイルは数あるマーケティングチャネルの中で最もデータに富んでいるといっても過言ではありません。それゆえに、分析データ量の多さがキャンペーンのパフォーマンスを評価する上で計測を困難にすることがあります。 そのような状況においては、かゆい所に手が届く包括的なキャンペーン計測が求められます。” 

デバイス横断かつ全範囲のアトリビューションを考慮にいれた効果的な計測ができないだけでなく、SSOTでもないとなれば、失敗や予算の間違った配分の原因ともなるだけでなく、LTVやROASの最適化を逃す機会ともなり得ます。

解決策は?包括的なマーケティング計測

包括的で、正確、かつ偏りのないアトリビューションを提供するMMPは、特定のチャネル、メディアソース、出版社、キャンペーン、さらにはクリエイティブの真の価値を特定するのに役立ちます。ひいては戦略的成長に活動の焦点を当てることが可能となります。 

では、「包括的」とは一体何を指すのでしょうか。

MMPであれば、下記を含むSSOTを提供するかどうかが鍵でしょう。 

  • クロスプラットフォームおよびデバイス計測 – (モバイル、デスクトップ、CTVOTT、およびOOHを含む)。CTVの前線においては、スマートテレビ、ゲームコンソール、ストリーミングボックスなど、すべてのCTV デバイスのパフォーマンスを計測する機能が必要です。
  • Multi-touch attribution – インストールに寄与したラストタッチポイントと、それ以前のタッチポイント両方を考慮したメディアの最適化と、全体のタッチポイントの計測が必要です。

c) 視界の奥行きがないことによるもの

視界の奥行きがなく全体像が見えない

ビュースルーがレポートに含まれる状況において、ラストクリックとラストインプレッションのみに頼る方法は、メディアソースのパフォーマンスが非常に限定された状態でしか見ることができなくなるだけでなく、アドネットワークのパフォーマンスの良し悪しの全体像が見えなくなる原因にもなり得ます。

では、データドリブンな戦略的意思決定と先々の計画を行うためのハイレベルな洞察をまとめるにはどのようにすればいいのでしょうか。一つの方法として、特定のチャンネルが案件数に寄与しているかどうかを確認する、というのもよいでしょう。

解決策は?ビルトインで網羅された計測ソリューション

包括的な手法を用いるMMPを活用することでメディア予算をより効率的に使用することができます。例えば包括的に含まれるものとして、インクリメンタル(増加性)、予測モデリング、メディアミックスモデリング(MMM)などが挙げられます。 

こうした手法は、複雑な統計モデルを用いることで個人を特定しない方法で広告効果を推定します。そのため、ユーザーレベルデータへのアクセスが制限された新たな現状において、データを最大限に活用することができます。

メディアミックスモデリング(英語記事)を使用すると、キャンペーンの影響を計測でき、さまざまな要素が結果にどのように寄与しているかを判断できます。

メディアミックスモデリングでは、広告費、インプレッション、複合的なインストール寄与、コンバージョンなど、大量の過去データを考慮した多変量回帰に基づく入り組んだ確率論的モデリング が必要です。確率論的モデリングがあることで、マーケティング費用の効果に影響を与えているものは何かという計測が可能になります。 

インクリメンタリティは、何か増分収益を後押ししているかを特定し、予算配分の最適化を可能にします。インクリメンタリティは、リマーケティングにおける増分インパクトを計測することで、より賢明な意思決定や、広告以外(オーガニック)で獲得したユーザーとの成果の奪い合いを制限することができます。 

この方法は、ラストタッチアトリビューションで補うことで、コンバージョンの増分インパクトはどのような要素によるものかが推定できます。 

予測モデリングは、機械学習を使用して、初期のユーザエンゲージメントインジケータと期待されるユーザ値との相関を特定し、マッピングします。それによりキャンペーンサイクルの初期段階で正確な予測的インサイトが得られます。

近年のユーザレベルデータの制限により、包括的な計測方法の関心レベルが急増しました。これは、IDFAやWeb Cookieなどの個人識別子に依存しておらず、実際のタッチデータを提供しない施策(ビルボード、TV、Podcast 広告など) も計測できるためです。

d) 不正広告(アドフラウド)や間違ったアトリビューションによるもの

アドフラウドやミスアトリビューション

アドフラウドを防ぐことは、苦労をして獲得した予算を無駄にしないための最も効果的な方法の一 つです。

数字に何らかの異常な傾向が見られるということは、そこに問題があることを示唆している可能性があります。クリック数やインプレッションの急増や新しい流入経路からの疑わしいレベルでのコンバージョンなどです。

とはいえ、アドフラウドを効果的に防ぐためには、網羅されたマーケット・インテリジェンス、測定、そして高度な機械学習能力が必要です。全てのMMPがこうした機能を提供できるほど成熟しているとは限りません。

不正なトラフィックに投資を続けることを繰り返し規模が大きくなっていくと、恐ろしいほど資金にダメージを与えることになります。

ですから、今お使いのMMPが重大な 不正アクティビティ へのステップを能動的に見逃しているという現実を知らずに、不正から守られていると考えているのであれば、現状を見直す必要があるでしょう。ポストアトリビューション不正で検出されるフェイクインストールはわずか16%というのが現実です。

仮定で、現在のMMPがリアルタイムインストールやアプリ内イベントの不正検知に加えて、アトリビューション付与後の不正防止をしていないと考えてみると、問題があるのは間違いありません。

解決策は?エンドツーエンドの不正防止です

不正のループによる予算の流出を防ぐには、MMPが悪意あるプレイヤーを排除し、プラットフォームの清廉性を保つ必要があります。そして、不正防止に真摯に取り組むアドネットワークのみと提携をしているべきでしょう。

ガイド

MMPの購入ガイド: 技術スタックの土台を正しくするためのハンドブック

ガイドを読む(英語版)

2. プライバシー対応に遅れをとっている可能性

世の中の急速な対応に対し遅れをとっている

a) iOS計測の制限によるもの (および実用的なインサイトに欠けるもの)

ユーザープライバシーが重視されるこの時代において、具体的な洞察を得ることは容易なことではありません。バージョンアップしたSKAN 4.0を以ってしても、SKAdNetworkという迷路を進むのは気が重いことでしょう。 

AppleのSKANがもたらしたもの、それは、キャンペーン数の制限、クリエイティブデータの欠如、コンバージョン数の減少、測定ウィンドウの制限など、数多くの制限であり、マーケターにとっては、iOSキャンペーンインサイトを得るにあたり困難な壁ができたとも言えます。 

解決策は?頼れるiOS14+計測

SKANをレモン例えてみると、その果汁を一滴残らず絞るには、既存の定義に制限されない方法でデータを絞り出せなければなりません。そのためにはカスタマイズされたSKAdNetworkのソリューションを提供できるMMPが必要です。

下記の項目をチェックしてみるのがよいでしょう。 

  • インストール後のATT 同意を反映する遡及アップデートの有無
  • null値を考慮した集約コンバージョンモデリング
  • 収益イベント構造のための高度なコンバージョン値モード
  • コンバージョン値の容量を占領しないイベント頻度
  • Apple のプライバシーポリシーを完全に遵守しながら、ユーザーレベルのアトリビューションデータの可用性をリアルタイムで制御することが可能な高レベルプライバシーデータの集約

b) プライバシーを守る計測ソリューションがないため

 プライバシー保護計測ソリューションの不足

プライバシー規制によってデータのプライバシーをめぐる調査が高まり、マーケターがユーザーレベルのデータを収集、保存、分析、共有することがますます複雑になっています。

さらにややこしいことに、非効率的なデータ合成プロセスがあります。別々のデータセット間のデータ相関は、データサイエンティストによる重い作業を必要とし、コストと時間のかかる努力となっています。 

解決策は?データクリーンルーム

プライバシーとコンプライアンスを維持しながら、制限されたユーザレベルのアトリビューションを分析できるということは、文字通りゲームチェンジと言えます。 

Data Clean Roomを提供するMMPは、例えるなら「データのスイス連邦」とも言える、あなただけの中立データへのアクセスを提供します。これは、自社が持つファーストパーティーのユーザデータを「中立的かつ安全に」共同で活用するための環境です。

この環境内では、2つの組織(またはそれ以上)が、どのように、どこで、いつ使用できるかを完全に制御して、そのデータを安全に共有し、分析することができます。 

ユーザーレベルのデータが一旦データクリーンルームに入ると、インサイトが集約され、コホートと呼ばれる組み合わさったオーディエンスグループとして出てきます。このコンプライアンスに準拠したスペースで、消費者のプライバシーを損なうことなく、必要なインサイトにアクセスできるようになります。 

もし、今お使いのMMPがデータクリーンルームを提供していないのであれば、このデータが奪われた現実の中で最も安全で有効な方法を逃していることになります。

3. サポート不足と感じる

サポート不足

人的リソースの不足、時差、対応までの待ち時間、トレーニング不足、このいずれであっても、サポート不足という問題はマーケターにとって大きな課題です。 

展開とオンボーディングをタイムリーに完了する能力に影響を与えるだけでなく、投資を最大限に活用できず、時間の浪費、予算の浪費、機会の喪失につながることもありません。

解決策は?反応がよく妥協のないカスタマーケア

MMPは、お客様がプラットフォームを完全に導入し、そのすべてを最大限に活用できるよう、タイムリーで丁寧な、知識の豊富な、時間帯を超えたサポート、オンボーディング、およびトレーニングを提供する必要があります。

MMPが本当にお客様優先のポリシーを持っているかどうかを知るには、ユーザーが製品の開発へ影響を与える可能性を尋ねるのがよい方法です。

顧客(ユーザー)の声に耳を傾ける時間を作り、実際に製品に反映させるための活動を行うMMPが一緒に組むべきMMPです。

“さらに、顧客中心思考であること、強固なリソースと専門知識を備えているということも事業成長をサポートしてもらうためには必要と言えるでしょう。 そうなれば、ベストとは言い難い導入状況、サポートが得られにくいCクラス、繋がらないサポートサービス、ゼロに近いとも言える最適化、などなど、その他のフラストレーションともおさらばです。”

もし、今お使いのMMPがフルカスタマイズのオンボーディングやポジティブな顧客体験、専任チームのサポートによるグロースといったことをシームレスに提供できないのであれば、契約を考え直す必要があるかも知れません。再評価の上で再検討することをおすすめします。

大きな転換検討のための便利な情報

“さて、ここまで、間違ったMMP選びで生じる主な課題についてお話ししました。 ここからはMMP再評価に関してお役に立つ情報をお伝えしたいと思います。”

まとめ

まとめ

MMP を切り替える必要があることを示唆する兆候のうち、主なものは次のとおりです。

  • お金を無駄にしている可能性 – 可視領域の欠如、効率の悪さ、アドフラウド、間違ったアトリビューション、不十分な設計の計測、分断されたり軸のないデータ など
    • ソリューション:クロスプラットフォームとデバイス計測(モバイル、デスクトップ、CTV、OTT、OOH)、トップダウン計測(インクリメンタル性、MMM、予測分析)、マルチタッチアトリビューション、エンドツーエンド不正防止、および真理の単一ソースを含む包括的なアトリビューション。
  • プライバシー対応に手をこまねいている間に世の中は対応を進めています – iOSの計測が限られているため、目に見える洞察を得るのは以前よりも困難です。また、プライバシーを保持する計測ソリューションがなければ、ユーザーレベルのデータの収集、保存、分析、共有がますます複雑になります。
    • ソリューション: 事前定義されたモデルに限定されない、堅牢でカスタムのSKAdNetwork ソリューション 
    • ユーザーのプライバシーをフルで維持しつつ、制限されたユーザーレベルのデータを分析することができるデータクリーンルーム
  • 適切なレベルからは程遠いサポートのサービスレベル -リソース不足、時間帯の制限、応答時間の長さ、またはトレーニングの不足などによるもの。
    • ソリューション:あなたと同レベル、またはそれ以上にカスタマーケアに真摯に向き合い、顧客に重きを置くMMPと組むことです。それは、最適とは言い難い導入状況や継続的なフラストレーション、ゼロに近い最適化という状況とまるで反対の、シームレスなオンボーディング、ポジティブな顧客体験や、さらなるビジネス成長を意味します。

Einav Mor-Samuels

デジタルマーケティングにおける豊富な経験を持つEinavは、AppsFlyerのコンテンツライターです。過去15年にわたり、モバイルマーケティングの分野で十分な経験を積み、市場動向を調査し、顧客のデジタル問題に合わせたソリューションを提供してきました。データに基づいたインサイトをコンテンツに盛り込み、最も複雑なトピックでさえもアクセスしやすく、分かりやすく解説いたします。
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